ふたりのカタチ2～(向日葵シリーズ番外編) (ページ9)

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将来の夢ページ9

智side

事故から１ヶ月

和も翔も、順調に回復していて

和に至っては、腕の包帯が取れ

肋骨の状態によっては、退院が早まるかも知れないって♪

やっぱりさ、若いって凄いよね…

回復力が半端ない…

今、和は誰も居ない時間…

持って来てと頼まれたノーパソコンで、なにやらやっているようで…

ノートパソコンの存在を知ったのは、１ヶ月前

和と翔の入院の支度の為

和の部屋に入った時

智『ん？…ノートパソコン？……いつの間に買ったんだ？』

痛みと戦ってる和に

流石に今は聞けないなって…

雅紀の試験が終わり

和の傷の痛みの方も落ち着きを見せ始めた頃合いを見計らって…聞いてみた

智『和……ノートパソコン…いつ、買ったの？』

和『…翔兄の職場に、アルバイトに行き始めて少ししたあたり…』

智『ふ～ん♪全然知らなかったから、ビックリしたよ(笑)』

そう…和の部屋に入る事ってあまりないから…

掃除も自分でやるし…

和は、自分の時間を凄く大切にする子だから

和の領域を侵すことはしない…

でもさ

家族として、知っておかなきゃいけない事もあるわけで…

智『…翔の仕事を手伝う為に、必要だったの？』

買った理由を聞いてみる

和『…ん……最初はね…経理なら、パソコンいじれないと…とか事務にも必須かな？って……』

智『そうだね♪今は何でも機械の時代だもんね♪パソコン使えるにこした事ないよね♪』

和『…まぁね♪……あと、資格取りたくて…』

智『…資格？』

和『ん♪簿記とパソコンの……』

そうだったんだ…

和は、和なりに自分の事…考えてたんだね

まぁ、元々…自分に合った仕事を探す為に始めたアルバイトだし…

和『…パソコンと簿記の資格は、だいぶ前に取得済み……』

智『流石…♪』

和『…あのね…』

ちょっと改まった和の様子に…

これから、真剣な話をするんだな…って感じて

和の横に丸椅子を出し座る

智『何？』

和『…アルバイトしてさ…一緒に働いてる人達とふれ合う内に…ある人に言われたんだ…』

智『ん？』

和『…カウンセリングの仕事…向いてるんじゃない？って』

智『…カウンセリング…？』

和『…うん…自分の体験をいかして…悩んでたり、苦しんでる人を救えるなら…俺の体験を通じて…手助けしたいって…思った…』

でも…

それってさ…

和自身が辛いんじゃ…

智『昔の事…思い出すって事だよ…？』

和『…』

智『和が傷つくかも知れないんだよ？』

和『…』

そんな事…耐えられない…