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翔side
入院中…和の話が出る度…
ざわつく胸…
和が退院して…面会にも来てくれなくて
泣きたくなるほど…胸が締め付けられた…
このモヤモヤした気持ちが何なのか…
知りたくて…
和に会えばわかる気がして…
智兄に胸の内を話した…
でも、和が姿を見せる事はなく…
そのまま…アメリカへと飛び立った…
その時は、まだ…ただ留学するだけって思っていたから…
直ぐに又、会えるって思っていたから…
次に会った時に…この気持ちの正体がわかるって…思っていた…
でも、それは叶わない…
俺が退院した日に聞かされた事実…
【二宮】を選んだ和…
もう……２度と君に会えないのか？
翔「会いたい…和に……そして…このモヤモヤの正体を知りたい…この違和感の正体を…」
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和が居ない五十嵐家…
早いもので１ヶ月が経った…
俺は、自宅療養と通院を終え
今日から、職場復帰をする
車はね…事故の衝撃で運転席側がグシャグシャ…
廃車となってしまった…
和に何かあった時の為にと買った車…
救急車に乗せられて
事情を知らない医師に、体の傷を見られなくてすむように…
坂本さんから紹介された病院に、連れて行きたいって思いから買った車だった…
和の居ない今…
事故のショックもあったりで…
新車は買う気になれなくて
車への恐怖心が消えるまで、暫くは、電車通勤
智「久しぶりの職場だね(^-^)皆さんに宜しくね♪」
翔「うん……行って来ます」
玄関を見る度思う…
君の靴がない…
本当に、もう……この家に君が居ないと実感する
心にぽっかりと空いた穴…
電車に揺られ
トボトボと事務所に向かい歩く
久しぶりの事務所…
こんな、みっともない顔していたら駄目だ…
両頬を手でパシパシと叩き
気合いを入れる…
ガチャ……
扉を開けば、変わらぬ景色…
自分のディスクに向かえば
ディスクの上に１枚のメッセージカード
翔「……？」
カードを開けば
和からのメッセージ…
俺に、感謝を伝える内容がしたためてある
翔「……和…」
メッセージカードを見つめていたら
ガチャ…
扉が開き近藤さんが入って来た
近「…五十嵐先生？！」
翔「…おはようございます近藤さん…」
近「おはようございます！もう大丈夫なんですか？」
翔「はい…ご心配とご迷惑をおかけしました…今日からまた、宜しくお願いします」
近「…こちらこそ…宜しくお願いしますね♪」
ニコッと笑う近藤さん
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2019年5月13日 12時
