親父【三男&四男篇】 ページ30
雅side
家に帰って夕飯を食べてたら
智「…親父がさ…今、入院してるんだ…」って聞かされる
雅「…えっ？大丈夫なの？」
智「…ん？大丈夫…前の会社倒産してさ、登録会社からの仕事…めちゃくちゃ受けて…働いていたらしい……」
雅「…何でそんな無理な働き方……」
智「…俺達に養育費払わなきゃって…入学式のお祝いも買ってやりたいって…その一心だったみたい」
そう……お父さんってさ…凄く優しくて…よく笑う人だったよね…
お母さんとすれ違うようになる前までは、大好きだったんだ……
でもさ…お母さんとの喧嘩が増す度に…顔付きも怖くなって…
いつの頃からか怖い人…
お母さんに暴力を振るう人…
大嫌いな人になってた
優しかった翔兄は、家に寄り付かなくなった…
大好きな智兄の笑顔…無理して笑う事が多くなった…
潤は、泣いてる事が多くて…
全部この人達のせいだって…憎しみさえ覚えた
泣きながら潤と二人…
荒れ果てた部屋の掃除をしていたな
でも…和と出会った事で
また…五十嵐家の絆ができた…
今は大好き…
だから凄く心配なんだ
雅「直ぐに退院できるの？」って聞けば
智「うん♪２、３日入院してね♪退院だって」
雅「良かった♪明日…お見舞い行きたいな♪」
〜・〜・〜・〜・〜
潤side
最初にお父さんが、倒れたって聞いた時
ビックリした
最近なかなか会えないなって思ってて
ちょっと、会いたいな〜って思ってたから
俺の中のお父さんは
お母さんをいじめる怖い人…だった
ずっと、怖い人だって
これだけがインプットされた記憶
和の為とはいえ…会うことに抵抗があった
でもさ…久しぶりに会ったお父さん…
昔のイメージとは違って…
笑顔が優しくて…話し方もやわらかい
『あの時の俺は、精神的に限界だったんだ…ごめんな…』って謝ってくれた時
胸につかえていたモノが取れた気がした
今のお父さんが、本当のお父さんの姿なんだって…
潤「お父さんに…会いたい(´・ω・`)」
智「そうだね…明日、皆でお見舞いに行こうね♪きっと喜ぶよ♪(*´-`)」
雅「何か美味しいモノ買って行こうね♪」
智「そうだね♪……あっ！忘れるところだった…」って
大兄がポケットから何かを取り出す…
智「…これ♪親父から」
まー君に手渡したモノ
雅「御守り？」
智「…受験、頑張れっ！ってさ(о´∀`о)…雅紀に渡してくれって頼まれたの♪」
雅「嬉しい…俺、頑張るよ(*^O^*)」
潤「明日、お礼言わないとね(^^)♪」
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2019年3月3日 23時
