向日葵～君の笑顔が見たいんだ7 (ページ28)

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親父【次男篇】ページ28

翔side

智兄からの着信

急用か？

まさか……

和に何かあった？！

電話に出れば

智『翔？……忙しいのにごめんね？今、大丈夫？』

翔「大丈夫だけど、何かあった？」

智『…親父が倒れたって…連絡来てさ…』

翔「…親父か…」ってホッとしたら

智『ﾌﾌ♪和に何かあったと思った？……わかりやす過ぎ……親父、可哀想～♪』

翔「//////う、うるさい……で……親父は？大丈夫なの？」

慌てて話を戻す

智『今会って来たけど…過労だって…』

ざっくり事情を聞いて

翔「まぁ、命に別状無くて良かったよ(^^)俺も仕事終わりに病院に寄ってみるよ」

智『じゃあ、帰り遅くなる？』

翔「寄るだけ…そんなに長居しないと思うから」

智『わかった、夕飯作っておくよ』

翔「お願いしま～す(^○^)じゃ♪」

もうすぐ仕事も終わる時間だしね

いそいそと帰り支度を始める

17時

仕事終了のチャイム

翔「お疲れ様でした！」

上「五十嵐！これから飲みに行かないか？」

翔「すいません…親父が倒れたらしくて、今から病院に行かないといけないんです…」

上「そうか…お大事に…」

翔「失礼します！」

上司からの誘いを断り病院に車を走らせる

翔「205…205………ここか…」

軽くノックをして中に入れば

父「翔？！」

めちゃくちゃビックリしてる親父

そりゃそうだ…

【翔回想】

反抗期の真っ只中で

家庭内で毎日のように繰り広げられる夫婦喧嘩

そんな光景を見るのが嫌で

あまり家に寄り付かなくなった俺

悪い仲間とつるんでた時期もあった

母親にも親父にも反抗的な態度をとって

罵声や怒声を何度も浴びせた

翔『女に手をあげるなんて……男として最低だなっ！！』

翔『母親らしい事…最近してんのかよっ！！』

翔『都合のいい時だけ親面すんなっ！！』

母親に手をあげる親父が嫌いだった

モノにあたり…家族の思い出を壊す母親が嫌いだった…

思春期の俺は家でのストレスを

外で発散するしかなくて

何回か補導された事があった

その度に迎えに来てくれたのは

母親でも親父でもなくて

智兄だった…

翔『…ごめん…』

なんでかな…智兄には、素直になれた

智『…わかってるから……大丈夫…何回だって…迎えに行くよ…ﾌﾌ……』

フニャッて笑う智兄の顔を見て

何度…涙を流したかな…？

家に帰れば

いろんなモノが散らかって

親父も母親も家に居ない

雅紀と潤が泣きながら部屋を片付けてて

俺だけ逃げててごめん……って

小さな弟達を抱き締める