勇気を出して… ページ42
涼介side
クリスマスが過ぎれば、年末なんかあっという間に通りすぎていき
年も明けて新学期
あの日から考える事は、和先生と五十嵐家との関係
今日は始業式だけで学校は午前中に終わる
その後、新年初のカウンセリングを受けることになっている
診療所の予約は１３時から
涼「このままいつまでもモヤモヤしてるのも気持ち悪いしな…」
１番最後に教室を出てゆっくりと歩きだす
靴箱からXmasプレゼントでもらったスニーカーを取り出して、足を入れれば
和『これ履いてさ…いろんな人といろんな場所に行って、沢山思い出作って欲しいなって思って』
そう言って優しく微笑む和先生の顔が浮かぶ
涼「ﾌﾌｯ♪」
早く和先生に会いたい
校門を出て
和先生の診療所に向かう
ゆっくりゆっくり海岸沿いを歩く
もうすぐ診療所が見えてくる
早く和先生に会いたい…でも…
聞きたいことがありすぎて…凄く緊張してきた…
聞きたいけど、聞きたくない…いや…聞いたらいけないのかも？って思う自分と
知りたくて仕方がないっていう自分との狭間で葛藤する
でも…和先生はきっと
俺が聞いたら話してくれる…
だから…勇気を出して聞いてみよう
☆〜☆〜☆〜☆〜
和side
お正月は、俺も翔さんも仕事は休みで
二人で初詣に行ったり
各々、仕事関係者に挨拶回りに行ったり
それなりにのんびり過ごした
お互いに４日から仕事始め
俺は、潤君の病院でのカウンセリングが新年一発目のお仕事だった
いつも通りディスクに向かいカルテを整理していたら
コンコン☆
ノックの後に聞きなれた声
潤「和〜♪明けおめ♪今年も宜しく」
白衣姿の潤君が入って来た
和「潤君♪明けましておめでとう♪こちらこそ今年も宜しくね♪」
潤「今年はインフルの患者さんが多くてさ、外来の応援に駆り出されてるよ(苦笑)」
和「そうなんだ…今年は寒暖差激しいもんね…」
潤「和も気を付けてよ…院内で感染する事もあるからさ…」
和「大丈夫だよ♪外来とカウンセリング室はかなり離れてるし」
潤「まぁ、そうだけどさ…空気感染もあるから…」
和「うん。わかった…気を付けます♪」
潤「ﾌﾌｯ♪そういえば…あれから涼介のカウンセリングした？」
和「してない…年末年始は休みだったし、カウンセリングのためだけにこっち来るのもね…学校始まってからにしようって話になって…始業式の後に来る事になってる」
潤「ふ〜ん」
和「何で？」
潤「いや、別に何でもないけど」
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作者名：arashiwistomo | 作成日時：2020年6月14日 22時
