タンポポの咲く丘～(二人のかたち《ひまわりシリーズ》） (ページ15)

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翔side

上田君の件が解決していつもの日常が戻った

一緒に朝ごはんを食べて

行ってきますのキスをして

和の待つ家に帰る

『お帰り』って笑顔で迎えてくれる和

『ただいま♪』って可愛い和を抱き締めて

一緒に夕飯を食べる

ここ２ヶ月できていなかった当たり前の日常

智兄のおかげで取り戻せた幸せな時間

翔「もしもし」

智『翔？どうした？』

翔「ん…」

智『何？』

翔「…ありがとね…」

智『…ﾌﾌｯ…』

翔「智兄のおかげで和とすれ違わなくてすんだ…和との大切な時間を取り戻せた…」

智『ﾌﾌｯ…良かった…で、上田さんとは？』

翔「なかなか空き時間無いけど、上田君も上田君で１人で頑張って勉強してるし、事務所でわからないところを少し見てあげてる」

智『そう♪』

翔「今年は無理だけど、来年国家試験受けるって頑張ってるよ♪それを和に話したらさ…独り暮らしの上田君を気遣って、たまにおかずの差し入れとか弁当持たされるようになった(笑)」

智『和らしいね(笑)』

翔「本当はさ…和の作った弁当とか…食べさせたくないんだけどさ…」

智『相変わらず独占欲強いな(苦笑)翔の分だって持たせてくれてるんでしょ？』

翔「まぁ…ね…」

智『同じもん食ってんだから嫉妬すんなよ(笑)そんな事知れたら和に呆れられるよ』

翔「……」

智『まぁ…上田君とも大丈夫そうだし…和とはラブラブみたいだし……安心したよ♪』

翔「ﾌﾌｯ…ラブラブって…古っ(笑)とにかく智兄には心配かけちゃったからさ、一度連絡しておかなきゃなって思ってさ」

智『ん…まぁ、これからもいろいろあると思うけど…二人なら大丈夫って思ってる…頑張ってな』

翔「うん。和は俺のすべてだから…もう手放す気なんかさらさらないし」

智『まぁ…和に捨てられないように頑張ってね♪』

翔「酷っ！そんな事にならないしっ！じゃあね！」

電話口で爆笑してる智兄の声が聞こえてたけど

ブチッ…って通話を切って

疲れて帰って来るであろう和を待つ

ソファーに座りテレビを観ていると

ガチャ…

玄関の鍵が開く音

和「ただいま～」

翔「お帰り♪和♪」

玄関まで走り愛しい恋人を抱き締める

和「ﾝﾌﾌ♪ただいま翔さん♪」

そっと和の手が俺の背中に回る

和「今日の夕飯はしょうが焼きだよ♪」

俺の背中でビニール袋のカサカサって音がする

翔「和の作るしょうが焼き旨いんだよな～♪」

和「すぐに作るね」

俺から体を離しキッチンに向かう和

俺…世界一幸せ者かも♪