六躍 意地張ると毎回悪い結果 ページ6
「あ〜。かったりィ…」
風紀委員会の仕事を片付けた沖田はやっと教室へと帰ることが出来た。
沖田はフラフラした足で歩を進めるも、眠くて体が言う事を聞かない。
特に最近すごく疲れている気がしてならない。
(…ああ、だから最近勝てねェのか)
フラつきながらもようやく自分の席についた沖田だったが…
ドンッ
…と、いきなり後ろから背を押され自分の机に沖田は勢いよく倒れる。
「ぶべらっ」
「へへ〜ん、どうしたアルカサド?最近弱くなったナ。あ、それとも私が強くなったのカ!」
そう、沖田が最近勝てなくて勝てなくてイラつき、同時に疲れの原因でもあるのが神楽という存在。
その存在は沖田にとってマイナスでしかなかった。
「…チャイナ、テメェ。空気ってモンが読めねェのか。今の俺に話しかけんな、触んな、関わんな」
「はっ、お疲れ総くんアルカ。こんなんでギブアップとか弱すぎネ」
神楽は沖田のイライラを煽るつもりはなかった。だが、後悔しても時は遅し。
沖田はダンッと机を強く打ち付けると神楽を睨みつけた。
「…俺に話しかけんなって言ってんだよ、クソガキ」
「…え、サ…ド?」
神楽は今まで見たことのない沖田の怒りが伝わり、固まってしまった。
すると、タイミングが良いのか悪いのかちょうど次の時間が国語であった為、銀八がだるそうな顔で教室に入ってきた。
「おーい、何やってんだテメェら。もうちょっと静かに過ごせよな。廊下まで聞こえてたぜ」
「…ちょうどよかった。先生、ちょいと気分悪ィんで保健室行って良いですかィ?」
「ああ。構わねェが月詠は今いねェぞ?」
「問題ありやせん。じゃ、俺ァ行きまさァ…」
そうとだけ言い残すと、沖田は神楽の横をフラついた足取りで通り抜け何事もなかったかのように教室を後にした。
突っ立ったままの神楽はしばらくして…
「…銀ちゃん」
「あぁん⁉今度は何だよ、どいつもこいつも」
「…私、屋上でサボるネ」
「へーへー、ご勝手に。…って、担任にそれ一番言っちゃダメな奴じゃん!!」
神楽は無言なまま俯き、沖田が出て行ったドアから教室を出た。
調子が悪い訳ではないのに…、足がもつれる。左の胸がヤケに痛い。
何でアルカ…?
…あの時、悪気があって怒らせたんじゃない。イライラさせたかったんじゃない。
でも、いつもの私の悪い癖で結局沖田を怒らせた。すごく不機嫌にさせた。
ホントはこんな事したいんじゃない。
「…私は、何でいつもこんな素直じゃないネ」
七躍 沖田総悟の逆鱗に触れんようご用心→←五躍 困らせられる事は慣れてない
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白玉(プロフ) - 面白すぎる..さすがプリン!!ww (2017年10月1日 8時) (レス) id: d7b0293ef7 (このIDを非表示/違反報告)
プリンちゃま(別垢)(プロフ) - みかんさん» みかんさん、ありがとうございます!『面白い』と評価して下さってマジで嬉しいです!!これからも応援ヨロシクお願いします★ (2017年4月8日 20時) (レス) id: 5afe51ca08 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!沖田と神楽の所が特に面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年4月8日 19時) (レス) id: 7cb491045b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:交差点プリン | 作成日時:2017年3月31日 18時