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十九躍 夕陽が照らすと影は伸びる ページ19

「誰にLINEしてんだ?今井」

陽が西に傾き、路地裏の東にくっきりと影を落とす二つの影。その内の一人はスマホを片手に素早く文字を打ち込んでいる。
そして、LINEの送信先、神楽達にLINEを送り終えた今井信女は隣から画面を覗き込むサド野郎・沖田総悟に目線だけやり、ため息まじりに口を開いた。

「神楽とまた子によ」

「へー、そうなんだー(棒)」

「………羨ましい?」

「何言ってんでィ。ンな訳ねェだろィ」

「…さっき神楽が晋助の家お見舞いに行くから一応晋助に連絡しといてって頼まれたとこ」

「はっ⁉どういう事だよソレ…」

「晋助出るかしら。いっつも電話出ないし」

「オイ無視すんなドーナツ消化器!!…アイツが何で高杉の家に見舞いなんざ行ってんだ」

沖田は無視をかました信女のブレザーを掴み、先程と同じ質問をする。そんな沖田に彼女は淡々と答える。

「知らない。でも晋助の家教えてとか、連絡いれといてって頼んできたのはあの二人よ」

「……。チャイナ達はもう着いてんのか?」

「まだよ。近くまでは来てると思うけど」

沖田は再び黙った。その様子に信女はため息をつくと、言葉を重ねた。

「心配しなくても大丈夫よ。どうせ晋助に会いに行きたいと思ってるのはまた子だけだから。神楽はきっと一人で行けないまた子の付き添いよ」

「…何この俺が落ち込んでてお前が励まそうとする感じ。すっげームカつくんだけど」

「え?違うの?」

「違ェよ、別に落ちこまねェ。アイツがどこに存在しようが身を置こうが俺には関係ねェからな」

「何?身を置くって。何勘違いしてるの。やっぱり気にして…」

「してねェ、しねェ、する訳ねェ、してやる訳ねェ、したくねェ」

「そんな拒否らなくても」

ーーーーコイツはおそらく相当気にしてるわ。

信女は口には出さず心でそう確信づけると、少しからかうネタが増えたなと内心面白がった。


****


沖田と別れ、家に帰った信女は早速高杉に電話をかけようと彼のアイコンを開き、着信ボタンを押した。何度目かのコールの音が部屋に響くがなかなか出ない。

「…出ない」

信女は訝しく思い、今度は高杉の家の番号にかけるが、家の電話にも彼は出ることはなかった。
寝てるのかどこかで遊んでるのか…、そういう推測に至った信女はこの時は深く考えずに通話終了のボタンを押したのだった。


****




「…こんな所に呼び出して何の用だ」


「……やっと来たのかい、








……………高杉さんよォ…」

二十躍 不良の不在はトラブルの予兆っぽいのが起こる(?)→←十八躍 放課後のLINEは友情が深まるらしい



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白玉(プロフ) - 面白すぎる..さすがプリン!!ww (2017年10月1日 8時) (レス) id: d7b0293ef7 (このIDを非表示/違反報告)
プリンちゃま(別垢)(プロフ) - みかんさん» みかんさん、ありがとうございます!『面白い』と評価して下さってマジで嬉しいです!!これからも応援ヨロシクお願いします★ (2017年4月8日 20時) (レス) id: 5afe51ca08 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!沖田と神楽の所が特に面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年4月8日 19時) (レス) id: 7cb491045b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:交差点プリン | 作成日時:2017年3月31日 18時

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