第七十三話 ページ25
怖い
サンジくんの握る手が強いし、熱い
「サンジくんっ…!私、やっぱちょっと用が」
サンジ「すぐに終わるから、今だけ…お願いだ」
余裕のない声を出すサンジくんに、私はだんまりする
部屋に連れて行かれ、サンジくんは私をベッドに座らせた
(私、本当どこまでも不純なんだろう…直哉くんの事、まだ忘れていないのに…)
でも、記憶が徐々に薄れているのは分かる…
直哉くんと出会った学校の名前とか、あとは…
サンジ「Aちゃん…」
「な、なに…?」
考え事をしていたらぎゅっと、優しく包み込まれるように抱きしめられる
サンジ「俺から離れないで…俺も好きなんだ…優しくしたいのに、強引なトラ男に奪われる姿はもう見たくないんだ…嫌なんだ…俺はなんて情けない男なんだ…」
声が震えていて、抱きしめてる腕も微かに力が入ってなかった
こんな弱々しい姿を見たのは初めてで、何と言葉をかけたら良いのか分からなかった
「…ごめん、私が断れない性格だから…」
全ては、私が受け入れようとしてしまうこの受け身な性格のせいなのに
サンジ「俺は…狂おしい程に君が好きだ」
「!」
ロー様と同じ事を言ってる
サンジ「…本当は、ここにAちゃんを閉じ込めたい」
「え…」
やっぱり、そうなの…?
サンジ「君と出会った時!最初は他の船のスパイだと思って警戒していたけど、でも、俺君の健気な姿を見て好きになったんだ…」
「それって…いつから…?」
サンジ「君の歓迎の宴をした日…始まる前だから夕方頃かな…」
「…」
サンジくんも、私とツクルが出会う前から好きとだった
そこから、ツクルの力が影響して、狂ってしまったの…?
サンジ「ごめん、ごめん、こんな手荒なこと、本当はしたくないけど…」
サンジ「あまりにもAが俺に振り向いてくれないから、強引に向かせる」
抱きしめられたまま、押し倒される
やばいと本能的に感じ、逃げようと試みる
サンジ「トラ男の事が好きなのか…!?俺の時にはなんで抵抗するんだ…!!」
爪が腕に食い込み、鋭い痛みが走る
サンジ「俺は、こんなに大切にしてきたのに…!Aのケガの世話だってしただろう…!?」
「それ、は…」
サンジ「あの時みたいに、俺がAの手となり、足となりたい…!」
「サンジく…」
サンジ「食事も、俺がさせるし、何をするにも一緒にしようか…?」
目の奥に浮かぶハートマークが見える
サンジくんの息と体温が上がり、私は怖くて力が入らなかった
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( ???)(プロフ) - さやだよぉぉぉぉさん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです!サンジとロー様ほんとかっこいいですよね!大好きです…!何度も読み返して頂けるなんて嬉しい限りです!!感謝の気持ちでいっぱいです! (2022年9月30日 0時) (レス) id: 53ae6225ed (このIDを非表示/違反報告)
さやだよぉぉぉぉ - ものすごくおもしろいと思います!!サンジとローが推しでして…私はめっちゃ嬉しいです!!何度でも読み返します!! (2022年9月29日 22時) (レス) @page50 id: 0a3e9ffe82 (このIDを非表示/違反報告)
( ???)(プロフ) - ゆちゃぷさん» ゆちゃぷさんコメントありがとうございます!完全に殴り書きでしたが…!そんなに褒めていただけると書ききった甲斐があります(土下座)また何か妄想が浮かび上がったら書きたいと思いますのでよろしくお願いします!!! (2022年9月22日 19時) (レス) id: 53ae6225ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃぷ(プロフ) - すごく面白かったです!更新のペースも早くて、毎日楽しみにしちゃってました!最終話ってなると名残惜しいですが、話もごちゃごちゃしてなくて読みやすくて何よりほんとに面白かったです。 (2022年9月22日 18時) (レス) @page50 id: 724eb0f2d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(´・ω・`) | 作成日時:2022年9月14日 9時