黄色い花束を君に・ARS【３】 (ページ3)

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次に目を開けた時は、見慣れた部屋だった。

村の民族衣装を着て、ソファーに座りのんびりと座りにこやかに談笑していた人が3人いるけど

私たちが現れて、目を丸くしてる。

『モーリおじさん。。。おばさん。』

「なんだい、やっと来てくれたのかい？」

ここはモーリおじさんの家だ。和也さんは私を抱いてここまで転移させて来たんだ。

『おじさん。腰の具合はどう？
ごめんなさい。薬合ってないのよね？
ごめんなさい。』

半泣きになりながら頭を下げる私

「何言ってんだ？

Aの薬は一級品だ。毎日仕事してても辛くないさ。

何よりAの顔を見られたのが嬉しいさ。」

えっ？

和也さんの方を見ると、笑ってる。

嘘だったのか。あれだけ真剣に話されて信じたのに。

騙されただけでなく、無理矢理連れてこられた事に怒りがこみ上げてきて、睨みつける。

そんな私の反応も予想通りだったのか、気にする様子もない。

私が黙ってると。

柔らかな腕にふんわりと包み込まれる。

「こんなに痩せて。

目も腫れてるじゃないか。

毎日大変だったんでしょう？岩ちゃんの事は聞いたよ。
A辛かったでしょう。

こんなに世話になってるのに、あの子達はA達に感謝すべきなのに、ないがしろにして。

なのに、Aは投げ出さずに頑張ってる。

A

ありがとうね。

私がAの所に行けばいいんだけど、歳をとるとなかなか森の奥には行けなくて。和也さんにお願いしたんだよ。

和也さんを怒らないであげて。

私がAに会いたくて。無理言ったの。

和也さん。ありがとう。」

おばさんは私を優しく抱きしめて頭を撫でてくれた。