黄色い花束を君に・ARS【３】 (ページ14)

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私の薬の性能、在庫、作れる量を伝えると、翔さんはサラサラと行程表を書き直している。

しばらくしたら、私に作ってほしいものや量が書き記された。

「俺たちはこれ以上魔王達に好き勝手させるわけにはいかないから、出発は三日後にする。

それまでにこれだけ用意してもらえる？
これ以上はいらない。

作っても持っていかないから。」

これは私が自然とたくさん作ろうと徹夜するのを止めるため。無理するなということだ。

翔さんに頷いて答えた。

なんだよ、なんでそんなに素直なんだよ。と誰かさんが呟いていたのは聞こえてないふりをした。

打ち合わせが終わると「遅くまでごめんね。おやすみ。」
と手を振ってブラストの人たちは魔法陣から消えていった。

魔法陣から光が消えるとホッと一息ついた。明日は朝早くから作りはじめないと。と休もうと思った時、

「じゃ、明日からがんばろ。」

と後ろから声がした。驚いて振り返ると和也さんが立ってる。

『帰ったんじゃ。』

「いやいや、精霊呼ぶんだから俺がいないと。さ、寝よ寝よ。」

和也さんはソファーに横になりあっという間に寝息をたてはじめた。

いるの？ここに？

驚きはしたけど、あんまりにもなんでもないように部屋で寝ているのを見て、助けてもらうんだからいいか。と思い直して部屋に戻った。