紅蓮飛行・ＡＲＳ【４】 (ページ38)

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『斗真さんは逃げられたんでしょうか？』

燃え上がる屋敷の上を飛びながら翔さんに問いかける。

「斗真は・・・・・・・
自分で決着をつけたんだ。

もう、俺たちの前には表れないよ。」

斗真さんのことが気がかりで、色々聞いても

翔さんはそれ以上何も教えてくれなかった。

「Aちゃん。
これからどうする？」

翔さんが、いつもとは違っておずおずと聞いてくる。

荷物も屋敷で燃えてしまったし、仕事も退職した。
アパートもない。

ないないづくし。

社員寮がある仕事・・・・住み込みの旅館のお仕事？でもしようかな。

『そうですね。
ブラストのミッションも終わったし。

今のところノープランです。

せっかくだから、
やってみたいことをじっくり探します。』

みんなと一緒にいたいと思うのはわがままだよね。
だからそれ以上は言わないことにした。

「そうか・・・・・・・・

プランがないなら、これからも俺と・・・・いや。

俺たちのせいで、仕事も家も手放すことになったんだから
なんでも言って。」

『そんな。きっかけはあったけれど選んだのは私。

なんでもなんて言ったら、甘えちゃいますよ。

なんてね。大丈夫です、なんとでもなります。』