中学で強豪のバスケ部でマネージャーだった彼女は、高校では強豪のバレー部でマネージャーをしています！

ボールが28個　〃 ページ29

ー鷲匠sideー


全員が走りに行ったのを確認してから体育館に入る。


ステージの上を見てみると白宮の言った通り、彼女の複数の荷物の横にノートがあった。

それを手に取り、白宮が書き始めた日のページを開く。



「よく書けてますね」


「まあそうだな」



中を見ると丁寧にまとめられた内容がびっしりと書き込まれている。

だが、手をずっと動かしていた割には文字が少ないようにも思える。

ページを読み進めていくと、付箋が貼ってあることに気づいた。

文字が書いてあるようだ。


あー、『ルーズリーフ』？


どうやら部員の詳しい内容についてはルーズリーフの方に書いているようだった。

白宮の荷物を見てみると、ルーズリーフのファイルが目に入った。

あれにまとめているらしい。

手に取り、中を見てみる。



「これは…」


「すごいですね…」



中を見ると、ページが文字で埋まっている。

癖やいいところ、気になったところや疑問点、改善したほうがいいと思った点などが選手一人一人書いてあった。



「こいつは観察眼がすごいな。視野も広い。人間観察とかが得意なのか…？」


「そのようですね…。他のページもぎっしりですよ。あ、他校のことまで調べてありますよ…！調べ始めたばかりだからかまだ少ししか情報はありませんが…」



ページをめくった斉藤が指差したところを見ると、確かに他校の情報も書いてあった。


ほんの数日でここまで書き留めるとは…、恐ろしいな。

だがこの能力はこれからの練習に役立ちそうだ。





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