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3年後
「エリスちゃん。テル兄。何して遊ぶ?」
「僕はなんでもいいや。リンタロウは何をしたいの?」
「特に…」
「お絵描きしましょう!」
「うん!」
鴎外もだいぶ大きくなったが、まだ物心はついていない。しかし、異様に頭がいい。
「……まるで本当の兄弟のようね。」
『兄弟だよ。正真正銘の。』
「ふふ…そうね。」
この日…この幸せだった日……事件は起こる。
「A!!!奏美が!!」
夜、テルの声で目覚めた。
『何があった!?』
「今、瀕死の……状態で…!それで……」
『それで……?』
いきなりテルの言葉が途切れた。
ドスッ
『グフッ』
「え?何……これ…」
テルが攻撃してきた。しかし自分の意思でもなく奏美の意思でもなかった。
テルは意識だけはあったが体だけが勝手に動く状態であった。
「やだ……ヤダヤダ……A!!逃げて!!早く…早く奏美とリンタロウ達を!!!」
『っ!わかった!!』
儂は走りまず鴎外の部屋へ……が…
いない……
『な……』
「お父さんっっ!!!」
声!?
声のした方へ走った。
「くっ……兄様………」
「エリス…ごめん…ごめんよ…逃げて……お願い…」
駄目だ……これは……手遅れだ…
『エリス!!鴎外を抱えて地下へ逃げ込め!!』
「兄様は……『早く!!』わかった…」
2人が逃げたのを見計らい…
『テル…頑張って……少しでも体を制御してくれ……もう……奏美は……』
「うん。わかった。この暴走は奏美が瀕死状態から抜け出さないと止まらない。
今はその方法が…あれしかないもんね。」
殺す………
「ねぇ、僕からの最期のお願い
エリス達を守って。お願い。
早く行って!!」
『っぅ!!テル!!ありがとう!!』
走り際振り返った。
最後に見たテルの顔は──
──微笑み…泣いていた。
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とぅやとぅや - 梶井さんの孫感がえぐい (8月3日 13時) (レス) id: 51b3b76695 (このIDを非表示/違反報告)
門番(プロフ) - りこ猫さん» 続き……書けたら書いてみますね。今、ほぼネタ切れで( ̄▽ ̄;)最後まで見てくださってありがとうございました! (2018年4月8日 1時) (レス) id: 710d0192f8 (このIDを非表示/違反報告)
りこ猫(プロフ) - 完結おめでとうございます!なんか、最後生きてて、おぉ、と思いました!もしよかったら、続きを書いてみて貰いたいですね (2018年4月7日 23時) (レス) id: 2e4b322802 (このIDを非表示/違反報告)
門番(プロフ) - ゆきみだいふくさん» 最後まで読んで頂きありがとうございました!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2018年4月7日 22時) (レス) id: 710d0192f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 完結おめでとうございます!これまで楽しく読ませて頂きました… (2018年4月7日 22時) (レス) id: 5f17ef063a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:門番 | 作成日時:2018年3月3日 23時