第39話 ページ39
Ren side
体育祭の振替でも関係なくバイトはしなければならない
一日中働いて、家に帰ったのは22時過ぎ
「廉くん…？」
「…誰ですか」
家の前に知らない人がいて、声をかけられた
って思ったけど、うっすら記憶にある男の顔だった
「僕のこと、覚えてるかな」
「…まあ」
できることなら抹消したい記憶のひとつなんだけど
「…お母さんと結婚することになったんだよ」
「知ってます」
どいつもこいつも何が言いたいわけ？
結婚しようがしまいが俺には関係ない
「家に戻る気はないのかな？」
「ないです」
「そうか…」
「もういいすか？」
「…お母さんのこと、誤解して欲しくない」
なにを言い出すかと思えば…
この人の話聞かんとあかんかな、疲れてんねんけど
「お母さんは廉くんのためにずっと働いてたんだよ」
「……は？」
一瞬何を言ってるか分からなかった
というか、理解したくなかった
喉の奥の方が締め付けられるような感覚
「僕は手助けしたいと言ったんだけど、��廉は私が育てるって約束したから��って一銭も受け取ってくれなかった」
「…約束？なんやねん、それ」
「直接は言ってこなかったけど、廉くんのお父さんとの約束なのかな」
「…そんなん、」
「休みの日も夜遅くまで働いてたんだよ」
恋人作って俺を残して遊びに出てたってのは、ただの俺の勘違いだったってことか？
「同じ男として廉くんの気持ちを理解して、打ち解けられたらと思って何度か家にもお邪魔したことがあったんだけど、年頃の子に対する行動じゃなかったって考えれば分かることだね。すまなかった」
そう言って頭を下げる
…分からない、何も
今までの日々は何になる？
言いたいことはこれだけだから と帰って行く背中が次第に小さくなっていくのを最後まで見た
色んな感情が湧き上がってきた
虚無感、罪悪感、悔しさ、混乱と焦りと…自分への怒り
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楓佳(プロフ) - きゅんきゅんをあざした。 (2020年3月13日 1時) (
レス) id: 21ed0b81cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 番外編最高ですっ！！！！！続き読んでみたいです (2020年2月9日 16時) (レス) id: d19517d974 (このIDを非表示/違反報告)
とき。(プロフ) - ありすさん» ありがとうございます！お話考えてみますね^ ^ (2020年2月9日 0時) (レス) id: 4629781c4e (このIDを非表示/違反報告)
ありす(プロフ) - 完結おめでとうございます!まて番外編か続編かでラブラブな二人が読んでみたいです!ぜひともご検討お願いします! (2020年2月8日 23時) (レス) id: 951e96d6ae (このIDを非表示/違反報告)
とき。(プロフ) - 恵梨奈さん» 嬉しいです…ありがとうございます！！！ (2020年1月31日 21時) (レス) id: 4629781c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とき。 | 作成日時：2020年1月13日 19時
