ワガママ《赤》 (ページ2)

今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:130,083 hit

02 ページ2

.

昼休み

待ちに待ったお弁当の時間。

この時間が一番楽しいよね、ほんとに。

「ねぇA、また何か買いに行かされとったやろ」

「ええ…ちょっくらミルクティーのおつかいへ」

「今日も遊ばれてんなぁ…」

「だよね、完全に遊ばれてるよね」

「まるで重岡のオモチャだよ」

私は別に、重岡くんのファンってわけではない。

顔の好みで言ったら、隣のクラスの藤井くんがドストライクだから。

ちなみに藤井くんはサッカー部。

サッカー部はイケメンが多いって有名なんだよね。

「ちゃんと断らなあかんよ？」

「そうだよねー、でも、なんか憎めないんだよね」

「…もうダメや、末期やな」

「え、ちょっ、見捨てないでよ」

紹介し遅れました

目の前でオレンジ100%ジュースを飲んでいるのは、私の友達のカナです。

可愛いんだけど、たまに毒吐く。

ギャップっていうの？こういうの。

「だいたいさぁ、藤井くんがええって言うてたやん」

「うん、カッコイイよね」

「なのになんで重岡なのさ」

「言っとくけど、私どっちにも恋愛感情はないよ」

「重岡と付き合ってる説は浮上してたけど」

「え、嘘」

「ほんと。みんな言うてんで、重岡の尻に敷かれてるって」

「私そんなこと言われてんの」

まあでも…言われても仕方ないのかな、なんて。

だって、重岡くんって可愛いし。

.