15話 ページ16
「信じて待つことができなかったら、私はここに来た。
なんて馬鹿なんだろうって、何度も思った。
けど、銀時は受けた傷も痛みも、全部隠しちゃうから。
多分銀時は、どんなに傷ついていても笑って帰ってくるだろうから。
私にはそれが耐えられなかった。
その傷や痛みの一つ、どれでもいい。
私が背負えたらいいなって思った。
少しは、銀時の事、守れたかな。
銀時の抱える重荷を、少しでも背負う事ができたかな。」
目の前に横たわる俺よりも幼いAは泣いていないのに、俺が泣いてしまいそうだった。
下を向いていれば、涙が溢れてしまう気がして、上を向いた。
分厚い雲のかかる今の気持ちをあざ笑うかのような晴天が広がっていた。
雨でも降ってくれれば、少しは笑えたかもしれないのに。
「銀時。
お願いがあるの。
最後のわがまま。
だから、聞いてほしい。」
何でも聴くと答えれば、そいつは青白い顔で微笑んだ。
「私は、最後の瞬間まで、銀時にそばにいて欲しくない。
銀時の中に残る最後の私が、目を瞑って横たわってるなんて嫌だから。
だから、最後は____
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凛 - とても良かったです! (2022年12月20日 19時) (レス) @page36 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
けんそう(プロフ) - 岩長漆@三色団子と朧大事さん» ありがとうございます!そういったコメントが一番の励みになります!今後も皆さんにお話を届けられるよう頑張ります! (2018年6月11日 8時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
岩長漆@三色団子と朧大事(プロフ) - 突然失礼いたします、岩長と申します!けんそう様の作品読ませて頂き、とても感動しました!次作の方も頑張ってください!応援しております! (2018年6月10日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年2月10日 20時