♛︎episode273＿＿名前 ページ33
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雑多なざわめきの声が、2ndステージの部屋に海鳴りのように遠く近く響く。
予期せぬ玲王の行動により抱きしめられてしまった私は、今、マネージャーとして最大のピンチに直面していた。
「マネージャー」
「あの、いや、違うの千切！これはっ……」
口から出るのは言い訳にもならない言葉ばかり。不意の出来事に驚き呆れて、茫然として見ていた千切が蔑むような目で私を見ていた。隣にいる國神は気まずそうな顔で自分の口を片手で覆って、目も合わせてくれない。
「ご、誤解だから！」
片手を突き出して訴えても、玲王に抱きしめられてるこの現状が全てを物語っていた。
「いやその状態で言われても説得力ねーよ」
全くもってその通りである。
そもそも抱きついてきたのは玲王なのに、どうして私がゴミを見るような眼差しを千切から向けられなければならないのだろう。
いずれにしても先に玲王から離れる必要があった。誤解を解くのはそれからだ。
「玲王、いい加減に……っ!?」
玲王に顔を向けた刹那、割れやすい卵のように頭を優しく抱えられた。玲王の肩に私の額がコツン、と当たって視界をフェードアウトさせられる。
「(いや何やってんだ、本当に何考えてんだ玲王は!?)」
目が渦を巻くようにぐるぐると回った。
広い胸と太い腕との間に抱きしめられながら、ずっと背伸びを強いられていた私の足は産まれたての小鹿のようにぷるぷると震えて、 限界だと叫んでいる。
「マジはな、して……足、つる、つる！！」
このままでは膝から崩れ落ちてしまう。そうなればきっと、玲王に腰を支えられるから私は今以上の醜態を晒すことになる。それを何としてでも避けたい。だから訴えたのに、玲王は離すどころか抱きしめる力を強めてきやがった。マジでシャレにならない、玲王は私を抱き締め殺すつもりなのだろうか。
「Aの名前」
「……う、ぇあっ？」
沈黙していた玲王が喋ると思わなくて、気の抜けたような声が口から漏れてしまう。周りのざわめきに埋もれてしまうような、ひそやかな喋り声だった。力がなく、声よりも息に近い。
「さっき、呼んだ」
「玲王？」
「呼んだ、のに……なんで無視したんだよ」
「無視って、え？何の話？」
「とぼけんな、バカ」
頭を抱えていた手の力が込められて、私の額は玲王の肩に押し付けられる。
一瞬、なんの話をされているのか本当に分からなかった。だけど一つだけ心当たりがあった私は、すぐに会話の流れを掴むことができた。
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はもに(プロフ) - 瑞稀さん» 瑞稀さん、コメントありがとうございます。玲王と凪のすれ違いは見てて辛いものがありますよね…。寵マリはさらに輪をかけてなのでこれからの玲王の行動にも注目して頂けると幸いです！ (2023年4月28日 20時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - れ玲王〜〜ほんとこのコンビは言葉足らずが、、玲王の精神状態原作の数倍やばそう (2023年4月19日 3時) (レス) @page21 id: 3f4ee46d03 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - ヤマシタ恋白さん» ｱ~~~~ヤマちゃんだ！！！ツクからご感想貰えるなんてはもに感激です、、！！お礼を言うのは私の方だよ~~~仲良くしてくれて本当にありがとね、お祝いのお言葉も感謝ですᵕ̈* これからも寵マリ共々よろしくしてくれると嬉しいです💕 (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 青さん» 青さん、お祝いのお言葉ありがとうございます！ここから玲王と神崎の関係値が大きく変わるキッカケになるお話でしたので楽しんで頂けたようでとても嬉しいです。これからもご期待に添えられるよう尽力致しますのでよろしくお願いします🥰 (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、いつも真っ先にコメントしてくださり本当にありがとうございます！Twitterの方もフォローしてくださっていたなんて感激です、、！！番外編もご愛読されてると聞き、活力が湧きました！！これからも何卒、引き続きよろしくお願いします‼️ (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年4月11日 18時
