episode253＿＿ハイタッチ ページ13
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なぜ凪まで、という疑問は残ったがいつまでも睨まれたり凝視されたりしていたらただでさえ気まずいのにさらに居心地が悪くなってしまう。私は げんなりとした顔のまま二人に向かって「(見・ん・な)」という意味を込めて、しっしと手で払う。
だけど何を勘違いしたのか、気づいた玲王が花の咲いたような笑顔を見せて手を振ってきた。いや違う、そうじゃない。これ意図伝わってないなと思った私は諦めて無視を決め込んだ。
すると、2ndステージの扉が開かれる音がした。
「あ、潔だ！マネージャーもいる！」
「蜂楽!?」
扉から ひょっこりと顔を覗かせた蜂楽が、私と世一を見つけると スキップをするような浮かれた足取りでやってくる。
玲王たちに気を取られていたから、足音に気づかなかった。
「お疲れ蜂楽」
そう一言告げてから、私はその場を一旦離れる。
ドリンクとタオルを手に取って、すぐに踵を返したのだけど、ちょうど蜂楽と世一がハイタッチを交わしている様子を見てしまって、踏み出そうとしていた足が止まった。
「(嬉しそうだな、世一)」
私といる時は無表情だったり、少し驚いた顔見せるくらいで笑うことなんてなかったのに。
喧嘩している最中なのだから仕方の無いことかもしれないけど、世一のあの笑顔を引き出せる蜂楽が今は羨ましい。
なんて醜い感情を抱きながら、ぼーっと突っ立っていると私に気づいた蜂楽が手招きをしてきた。
こっちにこい、という意味なのだろう。ドリンクとタオルを持って、私は二人の元へ戻る。
「マネージャーもやる？」
「え、なにが」
「ハイタッチ！さっき羨ましそうに見てたでしょ」
「……そんな顔してた？」
「めっちゃしてた！」
渡したタオルに顔を埋めていた蜂楽が、目を覗かせて挑戦的な笑みを浮かべる。まるで私の心を見透かしているようだった。
話の流れを掴めていない世一を一瞥してから、私は黙って頷く。
すると蜂楽は ますます楽しそうに目を細めた。タオルに埋めていた顔を上げた蜂楽が片手を前に突き出してきたから、私は何拍か置いてから おずおずと手を伸ばす。
「ハイターッチ！」
息を弾ませるような楽しげな声を出した蜂楽の手が、差し出した私の手に、ぱちん、と合わさって綺麗な音を響かせる。「どう？元気出た？」と顔を覗き込んでくる蜂楽。
──あぁ、本当になにもかもお見通しなんだな。
儚げに笑んだ私は、静かに首を横に振った。
(だよね♪ じゃあ次、潔の番！)
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はもに(プロフ) - 瑞稀さん» 瑞稀さん、コメントありがとうございます。玲王と凪のすれ違いは見てて辛いものがありますよね…。寵マリはさらに輪をかけてなのでこれからの玲王の行動にも注目して頂けると幸いです！ (2023年4月28日 20時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - れ玲王〜〜ほんとこのコンビは言葉足らずが、、玲王の精神状態原作の数倍やばそう (2023年4月19日 3時) (レス) @page21 id: 3f4ee46d03 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - ヤマシタ恋白さん» ｱ~~~~ヤマちゃんだ！！！ツクからご感想貰えるなんてはもに感激です、、！！お礼を言うのは私の方だよ~~~仲良くしてくれて本当にありがとね、お祝いのお言葉も感謝ですᵕ̈* これからも寵マリ共々よろしくしてくれると嬉しいです💕 (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 青さん» 青さん、お祝いのお言葉ありがとうございます！ここから玲王と神崎の関係値が大きく変わるキッカケになるお話でしたので楽しんで頂けたようでとても嬉しいです。これからもご期待に添えられるよう尽力致しますのでよろしくお願いします🥰 (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、いつも真っ先にコメントしてくださり本当にありがとうございます！Twitterの方もフォローしてくださっていたなんて感激です、、！！番外編もご愛読されてると聞き、活力が湧きました！！これからも何卒、引き続きよろしくお願いします‼️ (2023年4月14日 1時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年4月11日 18時
