episode136＿＿悪戯心 ページ40
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「これからも頼りにしてるぜ、A」
隣に座る私に向かって世一が手を伸ばす。そしてそのまま頭を優しく撫でるから、気恥ずかしくて伏し目がちになった。でも嬉しくて、頬が緩む。だらしない顔してる自覚はある。
──だから気づかなかった、私の体をすっぽりと覆った影に。背後に立つ、存在に。
「これからも頼りにしてるぜ、A」
「……うひっ!?」
誰かが後ろから肩に手を置いて、耳元で囁いてきた。わざわざ世一の言葉を復唱して。咄嗟に耳を押さえて勢いのまま振り向けば、ニヤニヤした千切と目が合う。なんだその顔は、ムカつく。
「いい子いい子してもらえてよかったな、マネージャー？」
「千切ぃ……ッ」
「ふはっ。めっちゃ顔真っ赤」
「からかうのもいい加減にしろ！！」
「お前が意識しすぎなんだよ。なぁ潔？」
「えっ、何の話？」
「世一は気にしなくていいから！」
こてん、と首を傾げる世一に千切は つまんなさそうな スンとした顔で「鈍感」と吐き捨てた。突然貶されたことに目を白黒させた世一だったけど、立ち上がってすぐに話題を転じた。
「それより千切、お前なんで戻ってきたんだ？」
「マネージャーか変な気起こさないか見に来たんだよ」
「起こすかぁ!!」
「……ってのは建前で、飯、誘いにきた」
「千切が？珍しいな」
「いや、俺がっつーかチームZ全員で食べんだよ」
久遠はいないけど、と、後から付け加えた。それが余計な一言だったようで、世一の顔色が曇る。久遠の裏切りに一番動揺して、割り切れていないのは世一みたいだ。「ほらとっとと行くぞ」見兼ねた千切が機転を利かせて背中を押した。
「あ、待って、私も行く！」
救急箱を持って立ち上がる。更衣室を出ると、廊下の壁に背中を預けたり屈んだりしてるチームZの面々が待ってた。どうやらみんな世一待ちだったみたいだ。
「うぉい潔！お前、更衣室の中でマネージャーと 二人きりでナニしてたんだよ！二人きりで！」
「いやなにもしてないから！てかなんで二回同じこと言ったの……」
雷市と成早が「遅せぇぞ潔！！お前待ちだクソが！」とか「早く食堂行こー腹減ったー」って歩き出した二人と違って、まーた今村が世一にワケわかんないこと言ってた。
とりあえず余計なことこれ以上言わせないために、私は今村の耳を引っ張りながら歩き始める。……お腹空いたぁ。
♛︎episode137＿＿交渉→←episode135＿＿限界値
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はもに(プロフ) - かっぱさん» かっぱさん、はじめまして！励みのコメントありがとうございます。一番なんてお言葉頂けて感無量です、、❕これからもご期待に添えられますよう頑張りますᵕ̈* (2023年2月20日 0時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱ - このお話本当に大好きで、一番気にいってます♡これからも応援してますね!! (2023年2月19日 21時) (レス) @page49 id: 3275caf583 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 七子さん» 七子ちゃん、感想投げてくれてありがとう❕ ちょっとドギマギの三角関係ではあるけれど、話の落とし所はちゃんと決めてるので見守ってもらえると嬉しいᵕ̈* いつも応援してくれて励みもらってます！これからもよろしくね❣️ (2023年2月17日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
七子(プロフ) - 潔が好き⁈⁈⁈そんなの…そんなのあんまりよ‼︎二次創作でレオと存分にイチャつかせてやるんだから（現実逃避） (2023年2月15日 21時) (レス) @page35 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、初めまして！繰り返し読んでいただけてるという事実に感極まってしまいました🥲ここ最近更新の時間帯が不定期ですが、引き続き頑張っていきたいと思います！応援ありがとうございます🙇♂️とても励みになりました！ (2023年2月13日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年2月7日 18時
