episode123＿＿呪縛 ページ27
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踏みとどまって動かなくなった千切を世一がカバーするように走った。鰐間兄からファウルすれすれのスライディングでボールをかっさらい、猛攻は止めることは出来たけど、千切は依然として棒立ちのまま動かない。いや、たぶん動けないんだ。
「千切、めっちゃ苦しそう……」
「アイツにとって
諦めきれなかったんだ、きっと。サッカーを続けたい気持ちと、怪我をして再起不能になるのを恐れる気持ちが複雑に混ざりあって、千切自身の心と足を鎖で繋いでる。呪縛みたいに。
あんなに苦しそうにサッカーをする人は初めて見た。世一に揺さぶられたから、っていうのもあるだろうけど 自分のことを知ってる鰐間兄弟を相手にしてるから余計に辛いんだ。
「あ、先制……」
悶々と考えてるうちに、チームZが先制点を奪った。
ゴールを決めたのは久遠。持ち前の武器「ジャンプ力」を活かしてヘディングシュートを決めた。チームZの選手がゴールを決めた久遠に集まって喜びを分かち合う中、その画面の端で世一が千切に語りかけてる姿が目に止まった。
「(お願い、世一。千切を助けてあげて)」
私は身勝手にも世一に希望を託した。きっと世一は勝ちたいから千切の心を揺さぶろうとしているだけだ。それでもいい。千切の心に踏み込んだ世一だからこそ、突き動かせる。
世一の台詞はお節介にも、鬱陶しくも聞こえるだろうけど、フィールドから逃げられない現状、その言葉は痛いほど千切に響いてるはずだから。
「それにしても、ボールを奪った後からのチームZの連携 凄かったですね。鰐間兄弟の連携を切り崩しただけでも凄いのに、あっという間に久遠くんに繋いで。みんな大分動きも良くなってるし、チームとしても段違いにレベルアップしてますね」
「そう見える？アンリちゃん」
「はい！それはもう……？」
意味深な絵心の台詞に、帝襟さんが首を傾げた。そのまま 横にいたこっちに理解を求めるような視線を向けられたけれど、無論私も絵心のいう意味なんて知る由もなく 首を静かに振った。
「(なぜだか分からないけど、この試合は普通に終わらない……そんな気がする)」
試合が始まる前から感じていた妙な胸騒ぎが、段々と風船のように膨らんでいくのを感じた。
──絵心の目には、一体何が見えているんだろう。
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はもに(プロフ) - かっぱさん» かっぱさん、はじめまして！励みのコメントありがとうございます。一番なんてお言葉頂けて感無量です、、❕これからもご期待に添えられますよう頑張りますᵕ̈* (2023年2月20日 0時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱ - このお話本当に大好きで、一番気にいってます♡これからも応援してますね!! (2023年2月19日 21時) (レス) @page49 id: 3275caf583 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 七子さん» 七子ちゃん、感想投げてくれてありがとう❕ ちょっとドギマギの三角関係ではあるけれど、話の落とし所はちゃんと決めてるので見守ってもらえると嬉しいᵕ̈* いつも応援してくれて励みもらってます！これからもよろしくね❣️ (2023年2月17日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
七子(プロフ) - 潔が好き⁈⁈⁈そんなの…そんなのあんまりよ‼︎二次創作でレオと存分にイチャつかせてやるんだから（現実逃避） (2023年2月15日 21時) (レス) @page35 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、初めまして！繰り返し読んでいただけてるという事実に感極まってしまいました🥲ここ最近更新の時間帯が不定期ですが、引き続き頑張っていきたいと思います！応援ありがとうございます🙇♂️とても励みになりました！ (2023年2月13日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年2月7日 18時
