#57 ページ10
mm side
俺は今地下牢に閉じ込められている
なんでこんなことになっているのか……
それは亮平様が帰ってきて俺を呼び出してから
mm「御用でしょうか」
ab「聞きたいことがある」
そう言って俺の方に振り向くとそこに居たのはいつもの
亮平様でない真っ暗闇の光のない冷たい目をした
別人だと感じるような亮平様だった
ab「先日、翔太を抹消したと木箱を持ってここに来たね」
mm「はい」
ab「今日、翔太を見た」
mm「……！」
ab「浮浪者達の集まる集落を視察しに行った時に森の奥でね
ここで目黒に聞くよ、本当に翔太を始末した？」
mm「……」
ab「返答次第ではお前の命を奪う」
mm「正直にお伝えします……私は始末しておりません」
ab「……何故？」
mm「命を奪うことが正しいのかどうか
分からなくなりました
私は狩人でありながら1人の人間
命を奪うことに躊躇しなかった私は
御命令を賜った日から次第に考えが変わっていきました
奪う必要のある命なのかと
彼が私に何かをしたのか、その他大勢に
不利益をもたらしたのか……
そのような考えをしていくうちに私は命を奪わないという
決断に至りました」
ab「……そう」
mm「命令に背いた私はどんな処罰も受けるつもりでいます
もちろん、ここで命絶つことも」
ab「……約束、したよね
今度何があっても許さない」
mm「はい」
ab「じゃあ、地獄を味わってもらおうかな」
そして連れてこられたのは地下深くの薄暗い牢の中
ab「今日からここで過ごしてもらうよ
食事は1日に2度、俺の命令以外でここから出ることは許さない
目黒、これは最終警告
破った時には命と引替えてもらうからね」
そう言って亮平様は出ていってしまった
あれからどれくらい時間が経ったのかな……
牢の壁の1番高いところにある窓からは光は見えず
入口にある蝋燭が柔らかな炎で周辺を照らしている
mm「康二と会う約束してたのにな……」
どうか巻き込まれていないことを願うしか
俺にはできなかった
蝋燭の灯りが消える頃、俺は簡易のベッドで眠っていた
夢の中で、会いたい彼の笑顔を思い浮かべながら
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Mai | 作成日時：2023年9月21日 18時
