パン屋『四季』での日常 (ページ7)

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パンななつ目ページ7

noside

MANKAIカンパニーの2人と仲良くなり、最近では食事を一緒に取るようになった。

そんなある日

「おい、今なんて言った？」

ピキピキと音を鳴らしそうに眉間を寄せるのは彼女の保護者代わりである左京だ

そんな彼の目の前には正座で彼と向かい合い真剣な表情で彼の目をしっかり見ているAだ

『私をアメリカ留学させて下さいお願いします』

そう、彼女は爆弾発言をしていたのだ

「ダメだ。そうなったら店の材料や店のやり繰りはどうなる」

『貯金は向こうに行っても大丈夫なくらいいっぱいありますし、何より材料はついさっき知り合いにあげるパンを作ったので全て使い切りました』

「何故行きたい？」

『今まで京にぃにたくさん教わったから高校レベルまでは分かったけど、大学の勉強がしたくなったって言うのと…外国人のお客さんが来ても対応ができるようになりたいからです』

「…1人で行くつもりか…」

『…京にぃは仕事がありますし…』

はぁ

とため息をつき、彼は考える

まさか自分が知らないうちに、彼女が自分で計画を立てさらに自分に質問をされた時の対応を考えているとは思わなかったのだ

(こいつ、いつの間にか…俺よりも先を読むようになったのか…)

そして彼は答えを出した

「おい、迫田。居るか？」
「へい！何ですかアニキ！」

ひょこっと顔を出す迫田に彼は

「お前、Aに着いて行け」
『「へ？」』
「アメリカ…行ってこい」

彼女は目を丸くし暫く目をシパシパさせていたがパァァァっ！と花が咲いたかのように満遍の笑顔を浮かべ彼に抱きついた

『ありがとう！京にぃ！』

〜左京さんへのお願い〜

(あ、もしもし？陸にぃ？私、アメリカに行ってくる！)
(えええええ！？)