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県大会当日。
Aは愁と2人で集合場所まで行く。




湊「あ、来たよ静弥。愁とAだ。」


静「おはよう、2人とも。今日は頑張ろう。」




集合場所は静弥の家の前。
静弥の母が4人をいつも試合会場まで送っていくのがルーティンになっていた。




愁「おはよう、湊に静弥。」




そういって愁は2人の元に歩いていく。
団体戦のチームである3人は何か話しがあるらしい。




男子3人が話しているのを横目に、Aは静弥の愛犬・クマを探す。




『クマ、おはよう。今日もモフモフだね。』




Aが大きい体を撫でてあげると、嬉しいのか尻尾を振ってこたえる。




クマという名前は静弥がつけたらしいのだが、犬にクマはいかがなものか。
初めて名前を聞いたとき、Aと愁は静弥が熊を飼っていると本気で思っていた。




『静弥のお母さん、おはようございます。今日もよろしくお願いします。』




静弥の母が家から出てくるのを見たAが、挨拶をする。




静(母)「おはよう、Aちゃん。今日も頑張ってね、応援してるわ。」


『ありがとうございます。』




静弥の母はAに微笑むと、外にいる3人に車に乗るように伝えた。




会場に着くと桐先弓道部の待機場所に向かう。





待機場所に向かう道すがら貴公子と公女の名のついた愁とAは、他校の部員に羨望の眼差しを向けられていた。




静「さすがAと愁は知名度が違うね。僕も鼻が高いよ。」


『静弥、それ本当に思ってる?』


静「うん。もちろん思ってるよ。」




静弥のどこか掴みどころのない喋り方と微笑み。
Aはなぜか出会った当初から違和感を感じ、それはこの3年の間に消えることはなかった。




桐先の待機場所に着くと、すでに来ていた同級生や後輩が声をかけてくる。




今日は個人戦の予選だけだが、個人戦連勝の期待がかかるAと愁は顧問にも激励の言葉をもらっていた。






そうこうしていると、女子の予選が始った。
試合独特の雰囲気が会場を埋め尽くす。




この中でいつも通り平常心を保ちながら弓を引くのは至難の技だ。




いつもの的中率が出せない人もいれば、運良く予選を突破する人もいる。
それが弓道だ。




しかし今射位に立ち弓を打起こしているAは、場の空気に左右されず常に自分の射を見せることのできる数少ない人物だ。




そんな彼女の射をひと目見ようと、他校の部員や観客が集まっていた。

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設定タグ:ツルネ , 藤原愁 , 鳴宮湊   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:希子 | 作成日時:2023年2月1日 13時

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