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机の上に置かれた夫の携帯から目が離せなくなった私に、心の中のもう1人が誘惑する。
見てしまえばいい。
見られて困る事がある方がおかしい。
目的の携帯まであと数センチと言うところで
夫がパタパタ戻ってくる足音が聞こえた。
KA：A！みて！美味しそう！
クロワッサンや綺麗なオムレツ、フルーツジュースが乗ったワゴンを押して無邪気に戻って来た。
KA：…A、トマトジュース？
A：ぅん…。
気もそぞろにそう答えると、
グラスに注いでこう続けた。
KA：…ぁ〜…でも、天気いいから、ベランダで食べる？
A：ぅん
そう答えると、やれやれと言いながら
いったん並べたジュースやお皿をワゴンに戻して
ベランダまでいそいそと運びはじめた。
私の不安な心とは真逆に、外の天気は快晴。
朝からしっかり日に焼けてしまいそうな程の日差しだ。
KA：はぃ！Aの…。
そう言って私の分のお皿を並べてくれるのを横目に
外の景色に目をやると、真正面にエッフェル塔が綺麗に見えた。
A：あ…！！ シャンパンフラッシュ！！
KA：…え？
A：昨日、シャンパンフラッシュ！
ここで見れたんじゃない？
KA：あ〜見たよ。
A：え！！いつ？！
KA：A起こしたけど、起きなかったじゃん…
A：ぁ…そうだっけ…ごめ…
KA：ま、そう言うだろうと思って、ちゃんと撮っといてあげたけどね〜。
と、得意気にナイフとフォークを並べて最後にこう言った。
KA：はい！できたっ！！ 食べよ！
A：…ありがと
向かい合って『いただきます』と、お互いに手を合わせた後朝食をとった。
KA：ん〜。 マシッタ〜。
満足気に口いっぱいに頬張ったクロワッサンのカケラが夫の白いTシャツに落ちた。
A：…シャンパンフラッシュ、綺麗だった？
KA：え？ あ〜。まぁ、一瞬だったけどね。
見る？
そう言って、携帯の写真をスクロールすると
夜空にピンクに輝くそれが目に入った。
A：…ピンクなの？
KA：あ〜これは、違う違う！
そう言って、隣の動画を再生する。
A：ほんとだ…フラッシュしてるね…
KA：でも、一瞬で終わったよ？
A：一瞬ってどれくらい？
KA：5分くらい？
A：ふーん…
KA：で、以上！
そう言って携帯を自分のグラスの横に伏せた。
A：さっきのピンクのはいつの？
そう聞いた瞬間、いつもと何か違う雰囲気が一瞬私達の間で確実に流れた気がした。
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ミミ - 続きは書けそうですか？楽しみにしてます！ (2021年12月27日 23時) (
レス) id: 464b7318d1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - はからずもがな、niniのupdateとかぶった。 (2021年11月22日 8時) (レス) id: e5ab85c6c5 (このIDを非表示/違反報告)
キキ - 続き楽しみです。待ってます。 (2021年3月18日 20時) (レス) id: 464b7318d1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi(プロフ) - みなさん、お久しぶりです。いつも応援ありがとう！嬉しいなぁ。 (2021年2月25日 5時) (レス) id: e5ab85c6c5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - mimiたん、おかえりなさい^_^待ってました。 (2021年2月13日 14時) (レス) id: e37315a1dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mimi | 作成日時：2021年1月18日 20時
