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理由はこれだけじゃないんだけど
まあ意識するきっかけになったのはこれ
そこから彼のことを自然と目で追うようになって
いろんな北斗くんを知り始めた
放課後、たまたま校舎裏のゴミ捨て場に行ったら
普段誰もいないのに物置き部屋の裏に人影が見えて
興味本位でのぞいたら野良猫とその家族なのか子猫たちに
こっそりご飯をあげてる北斗くんを見かけたり
朝の登校中にたぶん転んじゃって泣いてる
小学生の子に寄り添って声をかけてあげてたり
静かでクールそうに見えたけど
教室から彼のクラスの体育の授業が見えて
そこにいる彼はみんなとはしゃいで楽しそうなの
そんな彼と一緒にいるジェス達とは仲がいいから
見てたのバレて思いっきり手を振ってくる
そうすれば自然と北斗くんの視線もこっちに向くわけで
あの笑顔のままこっちを向くから心臓がどきっとした
そこで好きなのかもしれないって気づいた
いろんな彼を知っていくうちに好きになってたんだと思う
まあ北斗くんは知らないだろうけど
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作者名：きぬ | 作成日時：2023年8月24日 23時
