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いざ本人が来るとなると案外冷静になってきて
泣き止んだはいいけど頭がぼーっとして何も考えられない
さっきまであれこれ聞こうと思ってたのに忘れちゃったな
北斗が来たらどんな顔してなにを話したらいいんだろう
ぜんぶ、全部今さらなのに
結局考えがまとまらないまま
北斗の到着を知らせるインターホンが鳴る
「こんな遅くにごめん」
『こっちこそ、遅くに電話してごめん』
「泣き止んだみたいで安心した」
『、、こんな深夜に泣きながら電話する女なんてやばいよね
ほんとごめんね』
この空間がさっきまでのたのしかった時間とは
真逆で嘘みたいに気まずくて笑ってそう言ったけど
暗い雰囲気は変わらなくて
あ〜このままあのメモは昔の事だったから
忘れてとか言われちゃうのかな
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作者名：きぬ | 作成日時：2023年8月16日 22時
