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鼓動が速くなるのを感じる
なんだろう卒業式から止まったままだった時計が
動き出すようなそんな感じ
ほんとは今すぐ電話でもかけて聞きたいけど
じゅったんの反応的にきっと直接会った方がいいのかなと思い
ユナにごめんと思いながらも北斗に連絡をして来週会うことになった
意味がないなんてわかってるけど
もしかしたらちょっとでも思い出せるかもなんて
思い卒アルを見返す
クラスの写真を見つけてそういえば
こんな子もいたなとか
じゅったんと北斗を見つけて
この2人はあんなにかっこよくなるのか〜
とか案外久しぶりに見るとおもしろいかも
夢中になってページを捲っていると
卒アルの中に一枚のメモ帳
"話があるから屋上で待ってる"
何年経っても忘れられない見覚えのある字で書かれたその文字
視界に映るその文字がだんだんと歪んでくる
なんでこんな大事なものに気づかなかったんだろうと
涙は止まらない
さっきの2人の表情の理由がやっとわかった
後悔してもしきれないよ、こんなの
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作者名:きぬ | 作成日時:2023年8月16日 22時