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Episode 33 ページ36

ここで質問です。

あなたが勇敢な仲間たちと旅をするパーティメンバーだったとしましょう。

旅の終盤。ボスのいる地へ足を踏み入れると、パーティの年長の二人が「強い奴が仲間なる」と告白。あなたを含むパーティメンバーを過度に期待させてきました。

さて、あなたはどのような“奴”を想像しますか?




Aは、初めて自問自答した。

はーい!屈強な男でーす!!
なんて、抑揚のない声で胸中で答える。

もし自分以外の人間が私の立ち位置でも、きっと同じ反応をするだろう。





新たな仲間を乗せて降りてきたヘリ。
降りてきた男は二人とも強そうだった。

しかし、この二人は仲間ではないらしい。
背伸びをしてヘリの中を覗いて見ても、もぬけの殻。

冗談キツイですよジョースターさん、アヴドゥルさん。

なーんて思っていると、ポルナレフがズカズカとヘリの中へ入って行った。

Aが首を傾げていると、突然ポルナレフが悲鳴をあげた。

「ポ、ポルナレフさん?!」

思わず声を上げ、彼を向く。“柱のような髪”と形容されていたヘアスタイルがぐっしゃぐしゃに崩され、何かともつれ合う姿が確認できた。

よくよく目を凝らしてみると……



「い、犬ぅ?」

そこにはポルナレフにかぶりつく、無愛想な犬がいた。









犬…犬ねぇ……

車の揺れに揺られながら、Aが心の中で復唱する。

犬でもスタンドが使えるのに。
めちゃくちゃ強いスタンドを使えるのに。
砂を自在に操っちゃうのに。

私は犬に負けたのか。
そうか。私は“イギー”という名の犬よりも使えないのか……。


新たに加わったメンバー、“イギー”をみながら、Aは小さなため息をつく。

アヴドゥルとジョースターに聞いた話によると、彼は本当に強く、そして誰にも懐かないらしい。
好物はコーヒーガムで、手に負えなくなった時に最終手段として使えと手渡しされた。


砂を操るという、まさにエジプトに打って付けのスタンド。
きっと今後、イギーは自分よりも更に目立っていくのだろう。

自分の記憶力の無さとすぐ自責の念に苛まれる精神の弱さを噛み締めながら、またため息をつくのだった。

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東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» 応援ありがとうございます!頑張ります(*^^*) (2018年9月15日 0時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 頑張ってください!(^^) (2018年9月14日 21時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» わあああい!!ありがとうございます!嬉しいお言葉頂きました!これからも何卒宜しく御願い致します(´ー`*) (2018年9月3日 14時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - この作品大好きです!僕もこんな神作書いてみたい(´・_・`) (2018年9月3日 10時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます!そんな勿体ないお言葉を……!ありがとうございます、励みになります( ^P^) (2018年8月27日 22時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:東雲 | 作成日時:2018年2月6日 19時

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