検索窓
今日:10 hit、昨日:44 hit、合計:96,412 hit

Episode 31 ページ34

「エジプト舐めてた」
「俺も」

Aの漏らした独り言に、ポルナレフが賛同する。
海底で襲いかかってきたスタンド、ハイプリエステスを見事倒し、なんとかエジプトに上陸した一行。
またも皆に守られてばかりだったAだったが、今回ばかりはいつも通りには行かなかった。

的確な指示を飛ばし、被害を最小限に抑え、一人一人のサポートを怠らず、最後まで皆に寄り添う。
自分に出来る限りのことをやり尽くし、Aは少し上機嫌だった。

この調子で最後まで突っ走ろう!
そう意気込んだ矢先だった。

「何この暑さ…」
「流石エジプトですね。紫外線の強さが並ではない」

弱音を一切吐かない花京院でさえ、へこたれるAを気の毒そうに見つめた。







新しい仲間、と聞いて、普通なら何を思い浮かべるだろうか。
屈強な男?魅惑の女性?
それとも“猛獣”?

Aは首を傾げながら天井のない外車に乗っていた。直射日光が一行を襲う。
今日、新たな助っ人が仲間に加わるらしい。
「強い」と連呼するアヴドゥルとジョースターの言う通りならば、きっと屈強な男が仲間になるのだろう。

「そろそろ着くはずじゃ」

そう言いながら外を眺めるジョースター。


Aの胸には、また不安が募るばかりであった。
また自分の存在意義が、掠れてしまう。
またみんなの足を引っ張るかもしれない。

手に握っていたコーラの瓶を強く握りしめた。

__弱音を吐いてる場合じゃない!



その時だった。

手元が一瞬、虹色に輝いた。未開封のコーラ瓶の蓋が、中身と共に勢いよく発射される。蓋はそのまま車外へ消え、中身はあまりの暑さにすぐ蒸発してしまった。

「うわわわわわ!!」

あまりに唐突な現状に、誰もが腰をぬかす。

「おいおいおい!中身が膨張でもしたのか?!」
「服は濡れてないか!」

ポルナレフと花京院が、Aに訪ねる。
「だ、大丈夫です……?」と半分疑問形で答える中、承太郎とアヴドゥル、そしてジョースターだけはこの現状を一瞬で理解した。

「波紋…か?」
「え…?」

承太郎の呟きに、ジョースターは口角を上げた。

Episode 32→←Episode 30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
132人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» 応援ありがとうございます!頑張ります(*^^*) (2018年9月15日 0時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 頑張ってください!(^^) (2018年9月14日 21時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» わあああい!!ありがとうございます!嬉しいお言葉頂きました!これからも何卒宜しく御願い致します(´ー`*) (2018年9月3日 14時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - この作品大好きです!僕もこんな神作書いてみたい(´・_・`) (2018年9月3日 10時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます!そんな勿体ないお言葉を……!ありがとうございます、励みになります( ^P^) (2018年8月27日 22時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:東雲 | 作成日時:2018年2月6日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。