Episode 25 ページ28
結果として、セスナな無事墜落致しました。
ジョースターはある意味強運の持ち主なのかもしれない。
いや、今回の墜落の原因はジョースターでは無いのかもしれない＿＿＿
漠然とそんなことを考えながら、座りながら俯く花京院に視線を移す。
先程からずっと自分の手元に視線を落とし、考え事をしている。心做しか、その表情は辛そうにも見えた。
昼間、飛行中に赤ん坊を抱えていたAが、眠れずにそとの景色を眺めているときだった。
｢起きろポルナレフ！寝る前にやることがある｣
ジョースターのその声で目を覚ましたポルナレフ。目を擦る彼は、汗だくで血相の悪い顔をしていた。
｢なんかスゴク恐ろしい夢を見た気がするんだ｣
フゥー、とため息をついたポルナレフは、Aに｢ありがとよ、抱えててくれて｣と言い、赤ん坊を抱き上げる。
｢つかよォ、Aが起きてるんだったらAにやらせろよ。なんで俺なんだ？｣
｢私、赤ちゃんだけじゃなく、カゴも抱えてるんですよ。それに眠りたくても抱えてたら眠れないじゃないですかぁ。寝させて下さいよぉ…｣
ぶーぶーと文句を垂れるAをみて、｢わ、悪かった悪かった！｣とポルナレフは目の前で両手を振る。
ポルナレフがおしめを交換している間、ふと花京院が気になり、Aは右をむく。
そのときだった。
｢うわあああ！やめろッやめてくれッ！！｣
突然、花京院が腕を振り回す。まるで、何かを払うかのように。
体全体で何かに抵抗する。打ち上げられた魚のように、彼はじたばたと暴れ始めた。
｢か、花京院さん？！｣
｢どうした花京院！｣
助手席の承太郎が振り返り、目を瞑ったまま暴れる花京院に声をかける。しかし、彼が目を覚ますことはなかった。
｢おおっ？！｣
花京院の右足が、操縦者のジョースターの頭を蹴りあげる。操縦桿から手を離したジョースターは、操縦修正が出来なくなる。
｢ひょっとして墜落するのか？このセスナ…｣
承太郎がジョースターに問う。
結局、一度は体制を持ち直したものの、ヤシの木に衝突。一行は墜落を免れることはできなかった。
先程の騒がしさとは対照的な、優しい満天の星空。砂漠とは違い、今は冷たい風が心地よく感じる。
宝石の散りばめられた海に手を伸ばす。そこに、“答え”があるかのように＿＿
＿＿＿私は何かを忘れている。
今朝だけではなく。毎日何かを忘れている。
宝石の如く光る星々は、まるで何かを語りかけるかのようにキラキラと瞬いた。
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東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» 応援ありがとうございます！頑張ります(*^^*) (2018年9月15日 0時) (
レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 頑張ってください！(^^) (2018年9月14日 21時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» わあああい！！ありがとうございます！嬉しいお言葉頂きました！これからも何卒宜しく御願い致します(´ー`＊) (2018年9月3日 14時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - この作品大好きです！僕もこんな神作書いてみたい(´･_･`) (2018年9月3日 10時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます！そんな勿体ないお言葉を……！ありがとうございます、励みになります( ＾P＾) (2018年8月27日 22時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲 | 作成日時：2018年2月6日 19時
