Episode 13 ページ16
「そういえば、今日の部屋割りってどうなってんだー?」
ポルナレフが欠伸をしながらジョースターに話しかける。
「そうじゃなぁ〜…」
顎に手を当て、考え始めるジョースター。
昨日はわしとポルナレフが〜とぼそぼそ呟きながら歩く。
そういえば、先程の女性はどこへ行ったのだろう、とAは考える。
ネーナ、と言ったか。確かホル・ホースに騙されていた可哀想な女の人。ポルナレフが一生懸命「ホル・ホースは悪いヤツだぜ」と説得していたのを思い出す。
きっと一人でこのホテルに泊まっているのだろう。
そう自己解決したAは、改めてジョースターの顔を見る。
「よし決めた!今夜はくじ引きじゃ!」
「考えた結果がそれかよッ!」
ポルナレフの鋭いツッコミが、ジョースターの笑いを誘った。
「おい、花京院」
「なんだい承太郎」
前の三人がポルナレフのツッコミで笑っているのを後から眺めていると、また承太郎に話しかけられる。
横を向くと、難しい顔をした承太郎が足元を見ながら歩いている。花京院は首を傾げ、承太郎の言葉を待った。
「この先の旅はどんどん過酷になっていく。俺達が目指しているのは灼熱のエジプト。Aは果たしてそこまで付いてこられると思うか?」
花京院の目を決して見ず、少し視線を落として問う。きっと心配なのだろう。表にこそ出さないが、根は優しいことを皆知っている。
承太郎の優しさを感じながら、花京院は意志を持って答える。
「大丈夫ですよ。仮にピンチに陥ったとしても、僕が守り通します」
「頼りになる男で良かったぜ、花京院」
承太郎はふっとニヒルに笑う。
あれ、このセリフ少しくさかったかな…?
自分のセリフがちょっとキザだったかもしれない、と考え始めた花京院は、俯きながら少し顔を赤らめたのだった。
「お待ちかねのくじ引きターイムっ!」
三階廊下に並ぶ301号室と302号室の丁度間で、五人は円を囲んでいた。
先程までAと花京院がいた部屋は、あくまで二人きりで話をするための場所。
荷物を置くために301号室,302号室,の二部屋を適当に予約しただけで、部屋割りはしていなかった。因みにAと花京院が話していたのは301号室で、他の三人は302号室に荷物を置いていた。
「このままの部屋割りでいいじゃねぇか」、と承太郎が発言すると、「くじ引きってスリルがあっていーじゃねーかよー」とポルナレフが口を尖らせる。
Aは和やかな雰囲気に心洗われる気持ちだった。
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東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» 応援ありがとうございます!頑張ります(*^^*) (2018年9月15日 0時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 頑張ってください!(^^) (2018年9月14日 21時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» わあああい!!ありがとうございます!嬉しいお言葉頂きました!これからも何卒宜しく御願い致します(´ー`*) (2018年9月3日 14時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - この作品大好きです!僕もこんな神作書いてみたい(´・_・`) (2018年9月3日 10時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます!そんな勿体ないお言葉を……!ありがとうございます、励みになります( ^P^) (2018年8月27日 22時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:東雲 | 作成日時:2018年2月6日 19時