インフルエンザの裏側（2） ページ33
白｢お母さんが行ってくれたんでしょ？｣
緑｢うん｣
白｢なら大丈夫だって！｣
ラウールが励ましてくれたがそこからの撮影はあまり覚えてない。
ただ、時間がすぎるのを待つ
スタッフさんからの撮影終了の合図とともに楽屋に戻り、スマホを見るがなんの連絡もなし。
ますます募る不安。
その不安に押されるように楽屋を出る。
急いできたAの家は真っ暗で、その暗さが俺の心をより乱す。
その時、電話がなる。
電話の向こう側はAのお母さん
ただのインフルエンザだったから心配はいらない、との事。
ほんの少しだけホッとする。
だけど、Aの弱々しい声、返事が聞こえなくなった恐怖を思い出し、また不安になる
早く顔が見て、安心したい。顔を見ないと安心できない
しばらく経って玄関の開く音
気を紛らわすためにやっていたクイズを放り投げ、リビングの扉を開ける
ぐったりしてお母さんに寄り添ってるA
それでも、電話の時より少し元気な声に心のざわつきが治まっていく
緑｢あ、お義母さん。お久しぶりです。突然すみませんでした。｣
母｢こちらこそごめんね。迷惑かけて。｣
お義母さんに挨拶をしながら顔を見て、徐々に心が落ち着いていく
あぁ、よかった。いつも通りAは存在して、いつもより少し苦しそうに息をしている
楽屋での不安を思い出して、そんな言いようのない安心感に包まれる
その後しんどそうな顔で来ちゃダメだよ、なんて言う。
しんどい彼女を目の当たりにして、その上しばらく来るなってどんな拷問なんだよ
って言いたかったけど、しんどいなりに俺の事を第1に考えてくれるAが愛おしくて、つい頭に手が伸びる。
1週間後必ず会いに来ると誓いながら
最初の3日はさすがにしんどいのかLINEの返信のペースは遅かったが、熱が下がってからは鬼のように連絡が来る。
A：熱も下がったのに、会社にも行けず亮平くんにも会えないなんてどんな仕打ちよ…
阿部：インフルエンザなった人が悪いんでしょ？
A：そうだけど
阿部：じゃあ、会いに行こうか？
A：ダメだよ。熱は下がっても菌はまだ持ってるんだから
阿部：じゃあ我慢だよ
A：正論ばっかり言う亮平くんきら〜い
でも、何だか構ってほしそうなAは可愛くて、頬がゆるむ
早く会いたい。会って力いっぱい抱きしめたい。
心配させた分と会いに行くのを我慢をさせた分。
思いっきり。
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すりる - 美紀さん» そのユザネは本名？危ないと思うけど… (2023年4月7日 23時) (
レス) @page37 id: 31ec9bccd0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナコ(プロフ) - はじめまして！阿部ちゃんの声がそのまま聞こえてきます〜主人公もリアルで感情移入できすぎます…これからも応援してます。 (2020年4月7日 2時) (レス) id: 2181ddfc07 (このIDを非表示/違反報告)
#阿部のあかねﾁｬﾝ。 - はじめまして~!!めちゃくちゃキュンキュンします!なんかそのまんま亮平くん!って感じで凄い好きです! 更新頑張って下さい!! (2020年3月28日 21時) (レス) id: e876265565 (このIDを非表示/違反報告)
mikky(プロフ) - 初めまして！お話一気読みさせていただきました^ ^お話のなかの阿部ちゃんがリアルすぎてキュンが止まらないです！またの更新待ってます^ ^ (2020年3月26日 3時) (レス) id: 27e731af2f (このIDを非表示/違反報告)
ojamashimasu3(プロフ) - はじめまして。お話読ませていただきました！日常感がたまりません。きゅんきゅんします。続きが楽しみです、応援しています。 (2020年3月20日 23時) (レス) id: e6f055e37f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廉樹
| 作成日時：2020年3月20日 2時
