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You side
夜10時を回った頃。
そろそろお風呂に入ろうかな、なんて思いながらパソコンで仕事を進めていると、横に置いてあるスマホが震え出す。
画面を見ると亮平くんからの着信。
あれ?今日はメンバーとごはんって言ってたのに、なんでだろう…?
少し嫌な予感がしながら応答ボタンを押す。
「もしもし」
緑「んぁ!!出た!出たよ〜」
やっぱり…。
電話越しの彼は見事にベロベロ。
最近、やたらお酒に飲まれるな…。
出た出た!と騒ぐ亮平くんはとてもじゃないが、話ができる状態でないのは想像に容易い。
白「阿部ちゃん、飲みすぎだよ」
黄「お前もう水飲め」
最年少のラウールくんとこの前から迷惑かけっぱなしの岩本くんの声が聞こえてきた
紫「阿部ちゃん、電話貸せ」
緑「やだやだ!ふっかはやだ!」
紫「おい!なんでだよ笑」
黄「ふっかはダメ。阿部貸せ。俺が話す」
そう聞こえたかと思えば、さっきより近い距離で岩本くんの声
黄「ご迷惑かけてすみません」
あ、これはやばいパターンだな…
「いえ、大丈夫です」
黄「もう分かってると思うんですけど、阿部が…」
少し困ったように笑う声が岩本くんから漏れる。
「理解してます…」
いや、これで理解しない人はおかしいでしょ…
黄「帰らそうとしても彼女に会いたいって聞かなくて」
「はい…」
黄「迎えに来てもらうこととかってできないですか?」
悪いのは岩本くんじゃないのに、岩本くんはいつも申し訳なさそうな声を出す。
「えっと…場所は?」
そう聞くとものすごく細かく教えてくれる。
もう行くしかないじゃん…。
幸いにもそれほど繁華街ではない。
本当に手がかかる彼氏だ。
「わかりました。今から車で行きます。30分くらい待っててもらっていいですか?」
黄「本当にすみません」
切れた電話を見て、ため息をつく。
行ったらメンバーさんに会うよな…。
そう考えてしまうと一気に迎えに行くのが億劫になるけど、これ以上迷惑をかけるわけにもいかないから、重い腰をやっとあげる。
久しぶりに駐車場に向かって自分の車に乗り込んで、ごはん屋さんへと急ぐ。
近くのパーキングに車を止めてお店に行くと、店前にはもう既に3回目の岩本くん。
黄「あ、すみません」
私の顔を見るなり頭を下げる。
毎回思うけど、謝るのは岩本くんじゃないんだよな
と思っていたのに。
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廉樹(プロフ) - そらさん» すみません。インスタはやっていたのですが、思うように更新できずアカウントを消してしまいました。今はもうやってないです。続編があるとするならこちらのサイトで引き続きやると思いますので、その時はよろしくお願いします! (2022年6月28日 23時) (レス) id: 641f29266f (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 懐かしくなり見返しにきました。インスタを知りたいのですがまだやってますか? (2022年6月28日 9時) (レス) @page45 id: e394cf2a3d (このIDを非表示/違反報告)
@saku_ra(プロフ) - after storyを見てみたいです。お願いできますか? (2022年6月15日 23時) (レス) @page45 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
春菜(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当毎回更新されるのが楽しみでした!インスタで番外編ありがとうございます。インスタ鍵ですが、フォローしてこれからも読ませていただきます! (2020年8月2日 23時) (レス) id: 3380e8f883 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるるぷ(プロフ) - 完結おめでとうございます!高評価押しても押しても足りないくらいの素敵な作品でした、ありがとうございました!! (2020年8月1日 13時) (レス) id: b8eca29634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:廉樹 | 作成日時:2020年7月8日 23時