轟くんは仲間 (ページ12)

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101話ページ12

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『じゃあ次は私から行っちゃおうかな！』

「！」

右手を前に突き出す。
今度は、水で。

【水龍】

「きたきたきたぁああああ！！
準々決勝で見せた龍ぅううううう！！」

私の右手から離れた水龍はまるで意思を持っているかのようにうねりながら轟くんに向かっていく。

「水なら凍らせて終わりだ…！」

『そう簡単には突破できんよ？』

「！」

轟くんが龍を凍らせる度に龍の頭は割れていき、轟くんの氷結を下げながらも猛進を止めない。

やがて水龍を凍らせ切れなくなった轟くんを咥えて場外へ押し出そうとする。

が、

ブワァアアッと熱風がこちらへ飛んでくる。

『まじか……』

「相変わらずまじかって顔してねえな。
笑ってんぞ」

轟くんは自身の左側で私の水を全て蒸発させた。

さっき炎と相性の悪い風で押し切ったのを根に持っているんだろう。

水と相性の悪い炎で押し切ってきやがった。

ほんと、私を熱くするの上手いよね轟くん。

どっちからともなく手を構える。

轟くんは私の風と水、どちらが来ても対応できるように。

私は、決定打を打つために。

【水龍】

″両手″を轟くんに向けると、先程と同じように龍が私の手から離れ、轟くんを襲う。

「2度も同じ手は食わねえぞ！！」

『残念。さっきのソレとは違うよ』

轟くんが水龍を凍らせると、水龍の中から現れたのは……

「……風！」

『障害物競走で気に入ってくれてたからね。
特大サイズをプレゼント！』

ロボインフェルノをぶっ倒したあの高密度の風の球。

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