轟くんはクラスメイト (ページ16)

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15話ページ16

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「…それ」

『ん？』

紅白頭のイケメンくんが指す方を見てみると私の定期券が落ちていた。

あっぶな。てかリュックのポケットのチャック全開じゃん。
他なんも落ちてないかな？

『ありがと。えーっと、』

「轟焦凍」

轟焦凍…。

『あああああ！！！3位の人！！！！』

「うるせえ」

『すまん』

慌てて声を抑える。

途端、気まずい空気。え、なにこれやだ。

『えーっと、轟くんどっち方面？』

「門出て右」

『あ、一緒だ。…………一緒に出る？』

「ああ」

一緒に電車乗って帰ったけど、なんと最寄り駅が一緒だった。

聞いたら凝山中学出身。何気に近い。

『えーっと、轟くんどっち？』

「こっちだ」

『え、一緒じゃん。結構ご近所さんだったりして』

ここまでの道のりを一緒に帰っててわかったことがある。

まず、口が意外にも悪い。でも爆豪くんよりは100万倍マシ。

あとイケメン。超イケメン。

個性すごい。私と同じ2個持ちだった。

『轟くんは一般入試？』

「いや、推薦だ」

『わーおエリート様だ』

「一般入試ぶっちぎりの1位通過に言われてもな」

『え、何それ。なんでそんなの知ってんの』

「？？結構有名だろ」

『え、やだ守秘義務ないの？』

雄英しっかりしてくれ。

『でも所詮一般入試だし、推薦には敵わんよ』

「……でも、もう負けるつもりはない」

サァ……っと微かに吹く風が轟くんのサラサラヘアーを揺らす。

やだ、イケメンに宣戦布告されちゃった。
燃えるよね。ほんと。

『雷風A』

「？」

『私の名前だよ。
私も、負けつもりないし、次も勝つから』

ニヤリと笑うと轟くんはちょっと目を見開いた。

『じゃーねー！』

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