n回目のI love you (fkr)

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ふくらside


ﾋﾟﾛﾝｯ


動画の編集をしていた時、不意に聞こえた通知音。画面を覗くとそこには2通のLINEが入っていた。


A福良さん

A話したいことがあるんですがいつか時間作ってもらえませんか?



Aからのお誘い。川上は知っているんだろうか。グルグルと悩みながらも既読をつけてしまったのでとりあえず明日の夜でも良いかと返信を送る。そうするとすぐに既読がつき、「仕事が終わったら連絡ください！」とメッセージが飛んできた。



話ってなんだろうか。俺が最低な裏切り者だってバレたのだろうか。川上が本当のことを全て話して、最低だと突き放されるんだろうか。



ふ「はぁ………」



好きな人との食事だというのに全く気分は上がらない。むしろ憂鬱になるばかりだ。今日は木曜日。待ち遠しいはずの金曜夜は俺の頭を悩ませる種への姿を変えた。







ふ「ごめん、遅れちゃって」


『仕事終わりですし仕方ないですよ。お疲れ様です』



時は流れて金曜夜。待ち合わせした居酒屋では1週間を乗り切ったサラリーマンたちが世間話をしては大声で笑っていて、ガヤガヤとした雰囲気に心も少し軽くなる。



『何飲みます？』


ふ「生ビールにしようかな」


『わかりました』



タッチパネルで生ビールとカクテルを注文するA。ちょっとした仕草が川上を彷彿とさせて、やっぱり双子なんだなぁとぼんやり思う。



『いきなり本題に入って申し訳ないんですけど……』



パネルから指を離したAはこちらを見て申し訳なさそうに眉を下げる。この子は俺を怒るつもりで呼び出したんじゃないんだろうか。なんでそんなに泣きそうな顔をしているんだろう。



『拓朗から聞きました……私が忘れてしまった記憶の内容』


ふ「そっ、か……」



やっぱりそうか。俺が最低な奴だってバレたんだ。もう話せないのかな。好きだって言っておけばよかったかな。そんな後悔が頭の中でグルグルと回る。



『拓朗が言ってました。私が嵌められて、みんなに信じてもらえなかったけど、拓朗と伊沢さん、河村さん………それと、福良さんは信じてくれたって』





ふ「え………？」

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