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川上side
伊「川上っ！！」
川「伊沢さん……河村さん……」
あのあと駐車場の植木に落ちた姉さんをなんとか手繰り寄せて2人が呼んでくれた救急車に乗せた。不幸中の幸いというか、まだかろうじて息はしていて、今手術中だ。
河「………お疲れ様」
川「河村さん……ありがとうございます。姉さんのこと、諦めないでくれて」
河「何言ってんだ。お前が諦めなかったから今Aはここにいるんだろ」
河村さんは俺の頭をわしゃわしゃと撫でて、伊沢さんは俺の横に座り込んだ。
伊「あと1日……だったんだけどな」
おそらく姉さんの無実を晴らす計画の話だろう。
川「伊沢さん……明日のこと、白紙にしてくれませんか」
「「は………？」」
河「お前今更何言ってんだ！？今ならひっくり返せる！Aが疑われたままでいいわけないだろ！」
伊「河村さん落ち着いて……川上、なんか理由があるんだよな？」
川「………姉さんが言ってたんです。『私が犯人なら全て丸く収まるから』って」
河「っ！！」
川「真実を知って誰かが傷つくくらいなら、嘘すらも真実にする……そんな人ですから」
俺だって姉さんの無実を証明したい。姉さんと、姉さんが愛した人が幸せになる未来が見たい。でも………
川「俺は姉さんの意思を尊重したい…と思ってます」
伊「………」
川「それと、伊沢さん………俺と姉さんを解雇してください」
伊「………それも【姉さんの意思】？」
伊沢さんは今にも泣きそうな顔をしていた。姉さんの意思ではない。これは俺のわがままだ。
川「いえ……社員が自 殺したなんてなったら会社自体の評判が下がりかねませんし……正直、もう俺は姉さんとQuizKnockを関わらせたくない……」
伊「っっ……そっ、か」
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作者名：雪音 | 作成日時：2021年1月17日 19時
