n回目のI love you(fkr) (ページ39)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:35,500 hit

39 ページ39

川上side

川「あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"あ"あ"！！！」

どんなに手を伸ばしても愛しい片割れには届かない。久しぶりに見た困った笑顔の姉さんは、駐車場の植木に消えていった。

なぜ。

なぜ姉さんが死ななければならなかった？

俺がもっと早く腕を伸ばしていれば。

俺が姉さんの異変にもっと早く気づけていれば。

俺が、俺が、俺が………

川「結局……俺のせいやんか……」

体の力が抜けてその場にへたり込む。伊沢さんと河村さんに伝えなければ。守りきれなかったと。俺が殺してしまったと。

伊「もしもし？」

川「い……ざわさ………おれ、守れませんでした……おれが守らんと……いけなかったのに……」

伊「川上！？どういうこと！？」

川「姉さんが屋上から飛び降りました……今、駐車場の植木に……」

河「諦めんな馬鹿！！」

川「っ！！」

横から聞こえた河村さんの声。向こうはスピーカーにしているようだ。

河「植木がクッションになってるかもしれないだろ！こっちで救急車呼んどくからさっさと降りろ！！」

川「っっ……はい！」

そうだ、まだ生きてるのかもしれない。生きてて欲しい。俺のエゴでも、例え姉さんがそれを望んでなくても。

見えない何かに突き動かされるように俺は駐車場に走った。