n回目のI love you(fkr) (ページ27)

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ふくらside

ふ「ごめん和葉。気づいてあげられなくて」

「ううん。拳くんは悪くないよ。でも、ショック……だよね」

ふ「……ずっとAのことは尊敬してた。最悪の気分だよ」

頭を抱えるとピロン、と(幼馴染A)のスマホが鳴った。音の正体はさっきのツイートに対するリプライで、「三上さんかわいそう」「たしかにAちゃんと三上さんの編集した動画似てるなと思ってた」と視聴者の皆さんが和葉を労わるコメントで溢れている。

「拳くん、私まだAさんのことこわいけど、戦うから！」

ふ「うん。俺も協力するよ」

刃物で傷つけるだけでなく和葉の手柄まで取ってたなんて……あの笑顔も、努力も、全部演技だったのか。

なんのために？

俺に気に入られるために？

そんなことのために和葉を利用したのか？

信じられない。もっと、誠実な子だと思ってたのに。

ふ「……もうAのことは信じられない。信じたくもない。あの子とは…….もう終わりだ」

後でLINEでも使って別れ話をしよう。俺は全部知ってるんだと言って、和葉に謝るように言おう。そして次Aがオフィスに来た時に謝ってくれれば全て解決する。そう思いながら、目に涙を溜める和葉の頭を撫でた。

Aが、もう二度とオフィスに来ないことも知らずに。