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山本side
河「A」
『か、河村さん⁉』
河「昨日、何があったの?」
『い、いえ河村さんが気にするほどのことでは…』
河「気にするほどのことでは…ってことは、なにかしらはあったんでしょ?教えて?」
『うぐっ…わ、かりました…』
Aは赤い顔のまま苦虫を噛み潰したような顔で話し始めた。
『昨日、ファンの子たちに声かけられてた時、河村さんがすごくにこやかな顔してて…私あんな顔されたことないのに』
ふ「………ん?」
『ファンの子たちが言う言葉も、私が言う言葉も変わらないはずなのに、河村さんはファンの子たちにはありがとうって言ったのに私はいっつも流されてばっかりだし』
『嫉妬した…というか、河村さんの完璧なファン対応に嫉妬してる自分が嫌だったというか…とにかく!河村さんが悪かったわけではないので…』
ふ「そのあと1人で帰って何もなかった?」
『?はい。走って帰ったので』
ふ「…はぁぁぁ。よかったぁぁぁ」
『??』
ふ「Aちゃんが何か事件に巻き込まれたのかと思った…」
『??兄さんどういうこと?』
山「まあ、みんなAのこと心配してくれてたってこと」
『…?そっか!』
まだよくわかっていないAの頭を撫でると嬉しそうに目を細められた。そろそろ仕事を始めようとデスクに向かおうとすると河村さんがAの真正面に立った。
河「A」
『河村さん!本当に昨日はごめんなさい』
河「いや、僕も家まで送れなくてごめん。今日こそは一緒に帰ろうか」
『いいんですか⁉』
河「まあ今日くらいはね」
『優しいですね!好きです!』
河「ふふっ…ありがとう」
『…!ありがとうって言ってくれてありがとうございます!』
河「なにこれ無限ループ?」
「「「あはははは」」」
ふ「河村、あんなに怒って悪かったね」
河「いや、今回は僕が悪いし。…ふくらはAに関してだいぶ過保護だよな」
ふ「…オフィスには男ばっかりだから忘れちゃいがちだけど、あの子はただのなんの力も持たない女の子だからさ。大切にしてあげたいんだよね」
河「東工大だって似たようなもんだっただろ」
ふ「まあね。だから余計思うのかも。河村、Aちゃんをよろしくね」
河「僕じゃなくて山本に言うべきでしょ…」
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雪音(プロフ) - るるさん» ありがとうございます…………!そう言っていただけると嬉しいです!他の作品もぜひぜひご覧ください!リクエスト、感想などいつでも受け付けておりますのでいつでもどうぞ!! (2021年2月17日 23時) (レス) id: e88b8137a8 (このIDを非表示/違反報告)
るる - はじめまして。すごくおもしろかったです!この作品で大ファンになりました。他の作品も読んでいます。これからも頑張ってください! (2021年2月17日 23時) (レス) id: 45a7bf492e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉ。(プロフ) - たくさんありすぎて長くなりそうなので一言。 ゆっき大好き!!!!!!! (2021年1月6日 23時) (レス) id: e1ece1687e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪音 | 作成日時:2021年1月6日 22時