運命なんてひっくり返して

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kwkm side


ふ「川上………」


後ろから声をかけられ振り返ると、幸せムードとは程遠い青い顔したふくらさんが立っていた。



ふ「これ、どういうこと………？」



ふくらさんのスマホには1件のネットニュース。ニュースの内容は河村さんのことだった。


川「なんやこれ……俺らも知らないです……」




【速報です！！】


急に声を上げたのはたまたまオフィスで付いていたテレビのニュース。速報と告げられたそれは、ふくらさんのネットニュースと同じ内容のものだった。




【オメガ専用居住区、通称『箱庭』の管理者河村拓哉さんが様々な業界のアルファから不当な金銭を受け取っていたとのことです】



不当な金銭？マクラしてたことか？でもそれは壁を建設する費用を集める為で……



【ただいまより河村さん本人による記者会見が行われます！当番組でも生放送でお届けしたいと思います！】



しばらく待つと河村さんが自分の執務室から配信を行っている映像が映し出された。



河「河村です。今回、私が各方面のアルファと淫らな行為をし報酬として金銭を受け取っていた、という話ですが……報道は全て真実であり、受け取った金銭は全て壁の建設に使用しました」



にっこりと笑いそう言う河村さんとは対照的にどんどん顔色が悪くなっていくふくらさん。



ふ「……………で」



川「え？」



ふくらさんの声を聞き取れなくて聞き返すと思い切り胸ぐらを掴まれた。



ふ「なんで！！河村のこと止めてくれなかったの！？川上ずっと側にいたんでしょ！？ねえ！なんで！？」


川「っっっ！！」


伊「ちょっ、ふくらさん落ち着いてください！」


ふ「っ………ごめん」


伊「川上？大丈夫か？」


川「すみませっ……俺、ずっと、そばにいたのに……止めれなくて………」



あの日、壁を作ると言った河村さんを止められていたら、こんなことにはなっていなかったかもしれないのに。



伊「大丈夫、お前は悪くないよ。大丈夫……大丈夫…」

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