兄妹ではなく恋人に？ ページ45
Aside
カ「……はい！今日の撮影はこれで終了です！お疲れ様でした！」
『ありがとうございます！』
今日もいつも通り仕事を終え、カメラマンさんに挨拶をする。でも、今日はいつもと少しだけ違う。
社「おつかれさま、ルルカ」
『社長！』
社「おバカ！私のことはグランマとお呼び！」
『あ！ごめんなさいグランマ。それと今日はお時間をくれてありがとうございます』
社「いいのよ。大切な孫娘のためですもの」
目の前にいるマダムは私の所属している事務所の女ボスである浅沼社長。御年75歳で血が繋がってるわけではないが、所属しているタレント達を本当の孫のように愛してくれる。私を含めここにいる子たちはみんな浅沼社長がスカウトした人らしい。
社「それで、話って？」
『実は、クイズ王の伊沢拓司さんとお付き合いをさせていただいておりまして……』
社「あら、よかったじゃない。おめでとう」
『ありがとうございます……その、雇用契約書見たから知ってると思うんですが、私と伊沢さんは……』
社「兄妹……でしょう？いいじゃない。好きよ、そういうの」
『その……頑張って隠すようにはします！それでももし、何かあったら私のことはすぐ見限ってください。ここに迷惑をかけるわけには……』
社「ルルカ」
『？？』
社「私が何故貴方を本名ではなくルルカ名義で世に出したかわかる？」
『？？いえ……』
社「伊沢拓司と交際していると公言しなさい。彼の妹であることを隠し、彼の運命の人になりなさい」
『えっ……じゃあグランマは私と兄さんが付き合ってるって知ってたんですか⁉』
社「私の観察眼をなめないで頂戴。貴方たちわかりやすいもの。ただし……」
『？？』
社「彼との交際を公言したら、絶対に伊沢Aには戻れないわよ。貴方のためにも、彼のためにもね」
兄妹で恋人なんてバレたら私たちもこの会社も無傷では済まないだろう。伊沢拓司の恋人を公言するということは、伊沢Aという名を捨て、ルルカとして生きていくということだ。
『兄さんとも話してみます。私だけで決めるには話が大きすぎる……』
社「そうね。じゃあ貴方たちに1週間あげるわ。1週間後、2人で私の下においでなさい。答えはそのとき聞くわ」
グランマはそう言うと颯爽と去っていった。
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雪音(プロフ) - rioさん» コメントありがとうございます！これからもご期待に添えるよう頑張ります！ (2020年9月23日 21時) (
レス) id: e88b8137a8 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - この物語大好きです、！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: fc34d02cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪音 | 作成日時：2020年9月22日 18時
