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伊沢side
伊「………寝たか」
Aの寝息が聞こえてきたことを確認して撫でていた手を止める。さっきまで読んでいた本の続きを読もうかと思ったが、Aが気になりすぎて全く内容が入ってこない。
犬の耳がついたかわいらしいパーカー。
首輪を模したチョーカー。
惜しげもなく晒されている脚。
そしてこの安心しきった寝顔。
正直俺の理性も限界に近いが気持ちよさそうに眠っているこいつを起こして何かするなんてことはできない。
せめてと思い再度頭に手を伸ばし、そのよく手入れされた髪に指を通す。昔からこの髪が好きだった。俺の為にと手入れされた俺だけの髪。そう思うと愛おしさが溢れてくる。
伊「でもこいつ今モデルなんだよな……」
俺の為に手入れされたはずの髪が、肌が、モデルとしての商売道具になっている。俺のなのに……とどこにぶつけるまでもない独占欲に駆られた。
伊「綺麗なままでいてくれよ……」
そのうちグラビアなんて勧められたらどうしよう。表紙取りたかったら俺と寝ろなんて言う奴だって出てくるかもしれない。兄として、彼氏として、それは絶対許せない。
『兄さん……？なに百面相してるの？』
伊「へ？ああいや……起きたんだな。おはよう」
『うん。おはよう……久しぶりにゆっくり寝れた……』
Aが起き上がって伸びをする。膝から程よい重みが離れていって少し寂しくなる。
伊「……A」
『ん？どうしたの？』
伊「……モデル、楽しい？」
『んー……楽しいけど兄さんといる方が楽しい！』
照れたように笑顔になるAが愛おしくて、そのまま抱きしめる。
伊「なあ、今からめちゃくちゃダサいこと言っていい？」
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雪音(プロフ) - rioさん» コメントありがとうございます！これからもご期待に添えるよう頑張ります！ (2020年9月23日 21時) (
レス) id: e88b8137a8 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - この物語大好きです、！ (2020年9月23日 21時) (レス) id: fc34d02cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪音 | 作成日時：2020年9月22日 18時
