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さっきまでしんみりとしていた僕の心はぐちゃぐちゃにされ、早く1人になろうと汽車内を歩く足を早める。
そして誰もいない所をみつけ、椅子に腰かける。
ドアもしっかり閉めて完全にひとりになったのも束の間。
すぐに後ろを歩いていた彼に追いつかれてしまった。
「ご一緒しても？」
そう言った彼は半ば強引に僕の前に座る。
新学期そうそう問題を起こしては面倒だと思い、無視して小説のページをめくる。
気まずい沈黙の時間がながれ、まぁ無視して気まずくしたのは僕なのだが。
その静けさは車内販売のマダムによってかき消される。
僕は家を出る前に母と父が作ってくれた美味しいご飯をおなかいっぱい食べてきたので何も買わなかったが
ドラコは当たり前だ、というようにたくさんのお菓子を買っていた。
また沈黙の時間が始まると思ったが、見栄を張って買いすぎたのだろう、食べきれない分を差し出して君にやるよ、と言ってきた
生憎お腹は満たされているので断ろうかと思ったが、せっかくくれると言っているので貰っておいた。
そういえば、と思いポケットから小さい箱を取り出し、彼に渡す。
『ハンカチありがとう、これお返し』
本当は手紙と一緒に贈ろうと思っていたのだけど、おっちょこちょいなうちのフクロウが手紙だけ持って出発してしまったのだ。
開けても？と言って青いプレゼントボックスの紐を解き、中身を取り出す。
僕がプレゼントに選んだのは普段僕が使っているヘアワックスだ。
好みの香りは人それぞれあるし、めちゃくちゃハードなワックスを使う人もいるので正直やめようと思っていたけど２つ買えば安くなると言うので買ってしまった。
これを伝えたらきっと彼は怒るのでやめておいた。
「君にしてはいいセンスしているじゃないか」
フン、と鼻を鳴らしながらそう言う彼はやはり素直にお礼は言えないらしい。きっと偉そうな顔をしているんだろうな、と思い顔を上げれば
意外にも頬が赤く染っていた。
『あー、君へのプレゼント、チークと迷ったんだけど必要なかったみたいでよかったよ。』
と言うと、自分の顔が赤かったことに気づいていなかったらしく
「なっ！」と言いながら赤い顔をさらに赤くさせていた。
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あられ(プロフ) - れいなさん» コメントありがとうございます。盲点でした！あまりがっつり描写しない予定ですが、一応わたしの中ではドラコ受けです。 (2023年3月22日 10時) (
レス) id: eb7af9fd92 (このIDを非表示/違反報告)
れいな - ドラコって受け何でしょうか？そういうの決めてなかったらすいません。 (2023年3月21日 17時) (レス) @page25 id: be0b1c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あられ | 作成日時：2023年1月16日 21時
