ちょっとヨコハマ潰そうとした奴が南波に来た

34話目…… ページ37

歩いた…歩いた……歩いた……

でも、途中で気付いた……

此処が地下であること……

そして、自分の足に枷が着いていることを

そりゃそうだ、主任看守さんに手を出してしまったのだから
当たり前だ

今、目の前には上に続く階段がある
でも俺はその階段を上ることが出来ない

階段の前には鉄格子があり、とてもじゃないが今の俺ではどうしようも無い……

「……だし…て……」

鉄格子を殴る
体の痛みを無視して力の限り殴る

手から血は流れるのに、鉄格子はビクともしない
それでも俺は殴り続けた

「…だ…して……だして…だしてよぉ……はやくあやまらなきゃ……4人にあやまらなきゃいけないの……ｺﾞﾎｯ…」


でも殴る力は段々と弱くなり、最終的に俺は鉄格子にしがみつき、固いコンクリートの上に膝をついた


早く謝りたかった、どんなに罵られようがどんなに貶されようがどんなに暴力をふられようが、それでも土下座して自分の最低な行為を詫びたかった




(早くこの罪悪感から逃れたくて、早く楽になりたくて……？)


そんな風に考えるともう自分は謝る事すらしてはいけない気がして……怖い……

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