月と嘘 (ページ9)

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七話ページ9

「……ごめんねぇ、こんなヘッポコな神と契約させちゃって」

「か、神様ぁ……」

「ご主人……」

主が申し訳なさそうにしゅんとなる。

「大丈夫ですよ神様！僕達の【ファミリア】はまだ始まったばかり、言っちゃえば発展途上ってやつです！

最初の内はそりゃ、苦しいかもしれないですけど、ここを乗り切ればずっと生活は楽になる筈ですっ、余裕もできれば加入してくれる人もきっと出てきますって！」

ベルが立ち上がって力説しだした。

「ベル君、君ってやつは……！」

主はそんなベルに感動の眼差しを向けている。
だけどそれ、さっきエイナさんが言ってたことなんだよね……
まぁ、主が喜んでいるならいいけど。

「ふふっ、君みたいな子に会えてボクは幸せ者だよ。それじゃあ、ボク達の未来のために君の【ステイタス】を更新しようか！もちろん、ルナちゃんもね！」

「えっ」

「何驚いているんだい？君もボクのファミリアの仲間だろ？」

「……ご、ご主人……死ぬまで一生ついていきます～！」

「わっ、っと」

そう言って私は主に抱きつく

周りは弱小だとか貧乏だとか言うけど、私はこの【ヘスティアファミリア】に入れて本当によかった。
うん、幸せだ。