邂逅

03 ページ4

.





信じない。


信じられるわけがない。


イノウエミズキ？

同姓同名じゃないの？




私の知ってるみずくんは、こんな人じゃない。


もしかして、これは悪い夢？





A「これは夢…これは夢…」

「何ぼそぼそ言ってんだよ」



上から降りかかってきた声にばっと顔を上げると、イノウエミズキに見下ろされていた。



ああ、…こうして見ると目とか、口とか似てるかもしれない…

泣きそう、全然違う…



A「…あの、みずく、」

瑞稀「あ？みずくんってなんだよ」

A「えっ、あ、……あの、…お、覚えてないかな、徳間A…あの、小学校同じで、…近所に住んでた、」

瑞稀「…は？知るかよ」



顔を顰めてそう言うとガタンと大きな音を立てて席についた。

や、やっぱり人違いだ…？！


このイノウエミズキは、みずくんじゃない！


いやでも、忘れられてるだけ…だったりする？





.

04→←02

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す