If You Too . （Yt.T） (ページ8)

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まページ8

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瞬く間に季節が移り変わり、Aに振られたあの日の記憶が虚ろになっていく頃。

窓の外の人々は、マフラーと手袋をして空を眺めていた。

Aはあの後学校を転校して、
オレの連絡先をブロックした。

要するに、Aと会うことはかなりの困難を極めるようになったってことで。

瑞稀「まだ諦めきれてないのかよ。
いい加減次の恋探せって」

優斗「だって…Aが言ってた『一番の恋人』が分かんねえんだもん…
絶対オレはソイツよりAを幸せにできる」

涼「もしかして嘘だったりしてね、その恋人」

優斗「…嘘？」

ファッション雑誌をめくっていた手が止まる。

恋人の存在そのものが、嘘ってことか。
… 色のない、透けた、透明の目。

嘘を言っているようには見えなかったけど、
その『恋人』になにかがあるのは感じ取れた。

… もしかして、その恋人はもう亡くなってるとか？

慌てて携帯で検索をかけてみたけど、Aの周辺のモデルで亡くなった人はいなかった。

瑞稀「はいはい、じゃあそんな優斗くんにとっておきの情報あげる」

優斗「え、なに」

瑞稀「おれの彼女の弟、桜木さんと同じ事務所のモデルやってんだってさ」

優斗「…え？！」

瑞稀「…ほら、話聞いてこい」

瑞稀くんからぶっきらぼうに渡された名刺。
堀内事務所、と書かれた次に「作間龍斗」と名前が示されていた。

優斗「瑞稀くん、マジありがと、…電話してみる！」

もしかしたら、何かわかるかもしれない。

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