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瑞稀「…手、出して」
猫くんの手が触れて、ゆっくり通される指輪。
猫くんの手が若干震えてたのは、言ったら怒るだろうから言わない。
A「嬉しい、すごく
私、何も用意できてない、遅れちゃうけど、必ず渡すね、なにがいいかな」
瑞稀「今すぐ欲しいんだけど」
A「い、今すぐって言ったってお店閉まって…きゃっ」
瑞稀「Aさんに、決まってるでしょ」
引き寄せられた腰。
重ねられた唇から伝わる熱がどこか懐かしかった。
瑞稀「…夢みたい、だ」
A「え?」
瑞稀「この五年、何回も諦めようと思った、
Aさんに会いに行こうと思った、けど」
絶対成功して戻るんだ、って、おれ。
潤んだ瞳が揺れる。
当時17歳の猫くんには、きっと重かったんだろうな、なにもかも。
慣れない土地で頼る先もないのに、ひとりで頑張ったんだ。
大きくなったね、頑張ったね。
猫くんの頬を両手で包むと、少し背伸びをしてキスをした。
瑞稀「はん、そくでしょ」
A「猫くんが泣きそうな顔するから、っわ」
瑞稀「おれ、五年も我慢した。もう無理。」
A「っちょ、猫くん」
瑞稀「明日寝不足になったらごめん」
猫くんはよいしょ、と私を抱える。
言葉の意味は理解出来たけど、待って、そんな体力残ってない。
瑞稀「あと」
瑞稀「いい加減、瑞稀って呼んでよ。」
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永瀬優 - 面白かったです♪パスワード教えてくれませんか? (2020年2月1日 17時) (レス) id: fba5318eb6 (このIDを非表示/違反報告)
けぃ(プロフ) - パスワード教えて欲しいです! (2019年12月3日 3時) (レス) id: 53a60a21d0 (このIDを非表示/違反報告)
海 - 面白かったです!パスワード教えてもらうことってできますか? (2019年5月1日 18時) (レス) id: d0f8e24141 (このIDを非表示/違反報告)
りるりる - パス教えて欲しいです! (2019年3月19日 15時) (レス) id: 0cecd5caf4 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 一回で読んだんですけど、めちゃくちゃ面白くて続き読みたい!織山さんと同じでパスワード教えてもらうことってできますか? (2018年10月18日 22時) (レス) id: 576c709961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にこり。 | 作成日時:2017年10月28日 0時